第三章
[8]前話
定期的な健康診断が行われそこで問題が見付かった者は的確な治療等が行われる様にもなった、そうした日々が続いていくと。
宮殿内の健康状況は一変した、ブエル自身も。
キタザトから聞いた血糖値や乳酸値を聞いてそういったものが飛躍的に下がっているので笑顔で言った。
「随分変わったな、脂肪率もか」
「はい、二十台にまで下がっています」
キタザトが笑顔になっているブエルに話した。
「二十三・ニです」
「前は二十八だったな」
「そこまで下がりました」
「食生活を変えて運動もしてか」
「そして血液も内蔵も」
「よくなっているな」
「そうです、今のブエル様は健康そのものです」
こう言えるまでだというのだ。
「このままこの状況を続けていかれれば」
「いいか」
「はい、お身体の調子もいいですね」
「朝の寝覚めもいいし身体の動きも軽くてな」
「食欲もですね」
「かえって出ている、毎日健康だ」
そうした状況だというのだ。
「そなたが来るまでとは全く違う」
「それは何よりです」
「宮殿の者達の健康もな」
自分だけでなくというのだ。
「一変した、そなたを雇ってよかった」
「有り難きお言葉」
「悪魔は確かに身体を壊したり病気になったりでは死なない」
このことは絶対のことだ、身体のことでは悪魔は天使もそうだが命を失うことはない。それは決してだ。
「だが健康であればだな」
「それだけ体調がよくなるので」
「気をつけるべきだな」
「左様です」
「そのことがわかった、わしは死なないことに安心し過ぎていた」
ブエルはコーヒーを飲みつつキタザトに応えた、こちらも胃や尿道結石のことがあるのでキタザトに過度の飲み過ぎは気をつける様に言われている。
「だがこれからはな」
「そうしたこともですね」
「気をつけていく」
「そうして頂けると何よりです」
「健康は何よりも代え難い」
ブエルはこうも言った。
「例え死なぬ者でもな」
「身体は大事です」
「全く以てその通りだ」
キタザトに笑顔で話した、そしてブエルも彼の宮殿にいる者達も彼の話を聞いて健康に気をつけていった。そうして彼等は健康を維持していった。
そうしてブエルは家臣達にも言った。
「悪魔も人も同じだ、健康でないとな」
「まず駄目ですね」
「死なずとも」
「健康であることに越したことはないですね」
「それが第一だ、これからも気をつけていこう」
こう言って食事に向かう、この日の食事はビーフシチューにザワークラフト、そして鮭のカルパッチョにパンそれにフルーツの盛り合わせだった。赤ワインを飲みつつ健康的な食事を満喫し喜ぶのだった。
主治医を雇ってみた 完
2019・10・6
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