第二章
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「それにしたの」
「ソーセージがやけに多いな」
「言うならソーセージ鍋ね」
「そうだよな、だしは昆布にしても」
「それにしたけれど」
それでもだった。
「もうとにかくね」
「ソーセージ入れたんだな」
「大好きだから」
ソーセージがだ、お肉のもので一番好きだ。
「それで特価、いつもの半額だったからね」
「飛びつく感じだったんだな」
「よくわかるわね」
「夫婦だからな」
それでという返事だった。
「わかるよ」
「やっぱり?」
「ああ、奥さん本当に結婚する前からソーセージが好きで」
このことはその通りだ、とにかく私は子供の頃からソーセージが大好きで茹でても炒めても食べるしお料理にもよく使う。
「よくお料理に出すし」
「それわかるのね」
「そうだよ、こうした時はね」
ソーセージが安かったので沢山買ったとだ。
「実際に美味しいし」
「そうなのよね、じゃあね」
「今日はお鍋か」
「ソーセージを沢山入れたね」
実は椎茸も安かったけれどそっちには目もやらなかった、それでだった。
私はとにかくソーセージを沢山買って今のお鍋に入れた、そのお鍋を夫と一緒に食べつつこうも言った。
「ソーセージまだあるから」
「お鍋にこれだけ入れてもなんだ」
「どんどん食べてね、残ってもね」
「他のお料理にも使うんだ」
「そのまま食べてもいいし」
茹でても炒めてもだ。
「それでお酒にも合うでしょ」
「煮てワインかビールか」
「そうしてもいいでしょ」
「それはな」
夫も反論せずに頷いてくれた。
「確かにな」
「しかも日持ちするしね」
燻製だから当然だ、このことも私がソーセージを好きな理由の一つだ。
「これからも食べていきましょう」
「それじゃあな」
「それで今も飲む?」
「今日はいいよ」
夫はお酒はやんわりと笑顔で断った、そうしてだった。
私と一緒にソーセージを沢山入れたお鍋を食べた、ソーセージを沢山食べられた私はそれだけで満足だった。お鍋の〆は雑炊にしたけれどそちらも満足した。そしてソーセージが特価で本当によかったと雑炊を食べた後でも思った。
OH NO,OH YES! 完
2019・11・3
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