第一章
[2]次話
OH NO,OH YES!
人は誰でもそうだけれど私にも食べものの好き嫌いがある。大抵のものは食べるつもりだけれど。
椎茸だけはどうしても駄目だ、それで家で夫にもこう言っている。
「椎茸食べなくても死なないから」
「身体にいいんだけれどな、椎茸は」
椎茸を特に嫌いではない夫は私にいつもこう返す。
「それでもかい」
「私が嫌いだから」
これだけは食べられないものだ。
「だからね」
「料理には出さないんだね」
「絶対にね」
「そうなんだね」
「他に身体にいいものは一杯あるから」
もうそれこそ数えきれないだけある、椎茸以外の茸類もだしお野菜も果物も大豆系の食べものでも何でもだ。
お魚もあるし乳製品も鶏肉もだ、これでもお料理は好きだし頑張っているつもりだ。椎茸がなくてもこうしたものがあれば何の問題もないと確信している。
それでだ、夫にいつもこう言っていた。
「そういうものを出すから」
「食べればいいんだよな」
「そう、あなた幸い好き嫌い少ないしね」
「まあな、相当生臭いもの以外はな」
夫はそうした臭いが相当きついものでない限り大丈夫だ、だから献立が立てやすくてこのことに助かってもいる。
「僕はいいし」
「じゃあね」
「身体によくて美味いものをだね」
「出すからね」
「じゃあ頼むよ、これからも」
「任せてね」
私は夫に笑顔で応えてだった、パートの仕事と共に家事とりわけ料理のことを頑張っていった。そして。
パートの仕事が終わってから行きつけのスーパーで買いものをした、この時にだった。
私はスーパーの入り口の広告を見て内心飛び上がって喜んだ。
何と大好きなソーセージが半額だ、しかも。
お野菜白菜も葱も椎茸以外の茸類も安かった、それでだった。
私はすぐにスーパーの中に入った、お店の中に入ると脇目も振らずまずはお肉それも加工されているものを売っているところに行ってだった。
ソーセージをこれでもかと買った、その後で。
白菜と葱、しめじを買っていつも安い糸蒟蒻とお豆腐そして鶏肉のつみれを買った。そうしてお家に帰ってだった。
お鍋を作った、そうして夫が帰るとそのお鍋を温めなおして夫と一緒にお鍋を囲みながら満面の笑顔で話した。
「今日凄くいいことがあったのよ」
「ソーセージ特価だったんだよな」
「そうだったのよ」
音にその笑顔のまま話した。
「これがね」
「それでソーセージを沢山買ってか」
「寒いしお野菜も安かったから」
このこともあってだ。
「お鍋にしたの」
「ソーセージを入れたお鍋か」
「まあ寄せ鍋ね」
他にはつみれも入れているからだ、言うならばそうなる。
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