新星
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「な……何?」
「きゅい。ルイズ、何か変わった?」
変わったか、と問われても。
普通そういうことは当の本人は気付かないものなんじゃないんだろうか?
でも、まあ。
「そう、ね。変わったのかもしれないわ、わたし」
きっとそれは、自信がついてきたから、なんじゃないかなと思う。
……いいえ、きっと“祈祷”に目覚めたお陰なんだわ。
そう、この水のルビーと、この始祖の祈祷書のお陰で。
これのお陰で、わたしは魔法が使えたんだから。
だからきっと、これさえあれば。
わたしはもっと、わたしはずっと。
もっと遠くもっと高く、羽ばたいていけるんだ。
不思議と、そんな確信を得ていた。
この時の思いを。
ルイズはその一生涯の内に、何度も、何度も思い返し、何度も、何度でも考え直すことになるのだが――
きっと。それもまだ、いつかの話になるのだろう。
今はただ、トリステインが勝ち延びたこの幸運と、それを支えてくださった始祖の御魂に。
深い感謝と、祈祷いのりを捧げよう。
異世界の翼かぜが踊る――広くて蒼い、この自由な空vacantに。
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