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fate/vacant zero
灯蛇
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 少女はよほど憔悴しょうすいしていたのか、相も変わらず眠り続けていた。

 時折腕をぱたぱたと動かしている。

 少女は、ほんの十数日だけ寝食をともにしていた青年を探しているようだ。


 だが、青年はこの部屋にはいない。

 青年は、主人の許へと帰ってしまったから。

 そして少女は、まだそれを知らない。


 少女はただ不安げに眉を落とし、手で空を櫂かきながら、ぐっすりと、眠っていた。






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