たからさがし
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る程度の想像力イメージを非意識的に繰くれることである。
才人の場合、精神力の方は“授業”を始めた時点で、既に二乗呪文ラインスペルを一回唱えられるぐらいの量があったらしい。
精神力は、過負荷がかかりダメージを受けると、その過負荷に耐えられるくらいにまで回復するという、魂の筋肉とでも言うべき性質を持っている。
過負荷をかけて休息すれば、過負荷を受ける前よりもさらに精神力の器が拡がるわけだ。
満タンの状態で興奮したり、眠りにつくことでも増えてはいくが、過負荷を掛けてやる方がより効率的に増大していく。
必要な回復量もそれに応じて増えていき、回復効率は段々とあがっていくのだ。
これらがある程度上がってくると、伸びなやみという現象も発生するのだが……、当面は関係ないので置いておく。
ここで、才人の召喚されてからの行動を振り返ってみよう。
まずアルビオンでデルフも言っていたが、左手のルーンガンダールヴを使用している間、才人は常時精神力を消費している。
しかもル−ンの力に気付いてからは、連日“実験”と称して精神力を目一杯浪費していた。
それはフーケやワルドなどの強敵と戦った翌日であろうと変わることはなく。
回復しても回復しても満タンが長続きしない才人の精神は、意地を張るように回復量を伸ばしてゆき。
タバサの“授業”を受け始める頃には、半日あれば起きていても精神力が全快するという、人外レベルの回復力を得ていた。
そこへ来て、この一週間はトラウマ・・・・の影響で魔法頼みの戦闘を一日一回、夜寝る前には普段どおりの“授業”をこなしている。
まともな駆け出しドットメイジなら考えも実行もしないような――むしろ実行したら初日で昏倒するような――荒い精神力の行使をしている才人は、そろそろ二乗呪文ラインスペルを二回唱えてもおつりが来そうな程度にまで精神力の器は育っていた。
長々と論じたが、まとめれば要するに量は問題ないということだ。
才人に足りなかったのは、明確な想像力イメージである。
主な原因は、実践不足。つまりは経験不足。
場数が足りなかったわけだ。
『さて、次のステップに進む前に少しおさらいをしてみよう。
単系統呪文ドットスペルを成功させるために必要だった三つの要点。
一ひとつ、魔法を使うことで起こす"結果"を明確に思い描くイメージすること。
二ふたつ、使用する精神力を着色し、的確な属性を持つ"魔法力"へと変換すること。
三みっつ、呪文を正確に唱え、自分の"結果イメージ"がそこにあることを認めること。
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