軋んだ想い
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』を唱え、わたしたち・・はヴェストリの広場を後にする。
途中、地上を歩いていた何人かの生徒がこちらを見上げていた気がするけど、気にしない。
早く授業を始めたかったから、これは仕方のないこと。
以上、自己弁護終わり。
なにも、問題は、ない。
タバサは今なんと言った?
『なら私の部屋に来ればいい』?
んでもって、話の流れは何だった?
部屋も行くとこも帰るあてもないからテント建てるって言ったんだったか?
ならつまりタバサの言葉はどーいう意味になるんだ?
『寝床がない』+『自分の部屋に来るといい』=『泊めてあげる』。
なるほどそいつは名案だ。
タバサの部屋には一週間の"授業"ですっかり慣れたしな。
ルイズの部屋とを行き来する必要もなくなってるんだし、一石二鳥――
「じゃねえちょっと待てってもう着いてるー!?」
自分はまだ広場にいると思っていたが、よく見渡さなくてもそこはタバサの部屋だった。
タバサはいつの間にか椅子に座って本を広げて、『準備おk』と言わんばかりに期待の眼差しを俺の顔に照射してるし。
それはもう穴が空きそうなくらい。額とか胃とかに。
促す視線から逃れる術を持たない俺は、すごすごといつものように、その隣に立った。
まあ、後で寝床用の藁束を持ってくりゃ問題ないよな、と。
部屋に泊まること自体は既に断るのを諦めていた才人だった。
甘かった。
元の世界で学友だった少女が好んで食していた、練乳ワッフル並に甘かった。
風呂のついでに馬小屋から拝借してきた藁束は、つむじ風によって無常にも一本残さず空へと散った。
つむじ風を起こした張本人の少女は、一緒にベッドで眠ればいいと言い。
それはまずかろう、と反論を試みるも、
「あなたのことは信用している」
↓
「裸で一緒のお風呂に入っても問題なかった」
↓
「だから同じベッドで眠るくらい、どうということは、ない」
なんぞと超理論をかましてくださいました。
まあ、トドメになったのは、
「一緒に居ると、安心」
の一言と縋るような眼差しだったんだけど。
初日は当然ながらさっぱり寝付けなかった。
タバサが説得の時にいらんことを思い出させてくれたお蔭だろう。
一緒に風呂に入った、好みのタイプの女の子が、安心できるという理由で、一緒に寝て欲しいとおねだ
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