禁断の果実
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いくらなんでもタバサを襲っちまったら、犯罪行為にも程がある。
天が赦しても俺が赦さん。
万一そんな無理矢理でタバサの大事なもんを奪っちまったなら、すぐさま俺はデルフで割腹するぞ。
『じゃあ合意の上でなら問題ないな!』
煩悩が脳内で高らかに叫びを上げた。
ちょっと黙れ。デルフでKillぞ。
そりゃ確かにタバサとそう・・なれたら嬉し――だから待て、犯罪だろうそれ。
『や、あのキュルケの二つ下だぜ? それぐらいならフツーじゃね?』
いや、そりゃ確かに背中に押し付けられたぷにぷにした滑らかな肌とか、ルイズといい勝負のでもやーらかいムネとか、生えてないトコとか、激しくオンナノコでしたが。
『だろ? だからほれ、明日の個人授業の時にでも襲っちま』
脳の中でとんでもないことを言い出した煩悩を振る墓ッ故。
……よし、煩悩は死んだ。
タバサは幽霊が怖くて縋り付いてきただけだっての。
俺みたいな情けないヤツを、タバサほどの奴が好きになってくれたりするわけねえだろうが。
だいたい、俺ってモテてたか?
いいや、そんなことはない。
確かにこっち来てから女ッ気こそ増えたけど、冷静に考えてみればキュルケはどう考えてもからかってるだけだし、シエスタは哀れんでくれてるだけだし、ルイズに至っては犬扱いだ。
……そういや、タバサが俺をどう思ってるかだけはよくわからんな。
はて。
ああ、でもタバサ可愛かった。
ルイズとはまた違った、ていうか、実のところかなり俺好みな可愛さがある。
冷静、有能、でも怖がり。
あぁ、あとこれが一番大事だが、思い込んだら一本槍なとこ。
今日の今日までオンナノコというより、頼れるやつって意識の方が強かったせいか、衝撃がでかすぎた。
それプラスすることの、魔法語ルーンを習うのが思った以上に面白かったのもあって、地球に帰るのはまた今度でもいいか、なんて思ってしまう。
まあそもそも手段が見つかってすらいないし、その方法を効率よく探すためには"貴族の証"とやらが必要らしいから、今はそれ以前の問題なんだが。
しかし。
ルイズにせよ、タバサにせよ。
どちらも、俺"が"守ると誓っただけで。
どちらからも、好きだなんて言葉は当然ながら貰っていないわけで。
……実際タバサは、俺のこと、どう思ってるんだろうな?
ちょっと、怖くて訊けねえけどさ……。
「むぅ、ホントに仲良くなってるわねぇ
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