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fate/vacant zero
第三部
古い凧歌
亡国なきくにからの便たより
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締結を打診した。


 両国は協議の結果、これを受諾。

 ……何かの罠かと両国も警戒はしたものの、"受諾"以外の選択肢など端から用意されていなかった。

 両国の空軍の総勢を混ぜ合わせても、アルビオンの艦隊には対抗しきれないのだ。


 喉元に刃を突きつけられたような状態での不可侵条約。

 未だ軍備の整わない両国にとって、この申し出は願ってもないことであった。



 こうして、ハルケギニアには表面上ながらも平和が訪れた。

 一般的な貴族や平民たちは、いつもと変わらぬ日常の中へと帰っていった。



 唯一部ただいちぶ。

 水面下で鍔競りあう、政治家たちを除いては。








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