第11話 協定違反
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は感染者の指令の為に蝙蝠男がある程度の位置にいなきゃならんし、そもそも個々に応じた指令ができんだろうが!!」
対日強硬派の主なメンバーはネオショッカー大首領、テラーマクロ、ジャーク将軍など地球出身でない者が多い。
対して対日穏健派は地球出身が多数を占め、いくらか日本の事情が分かる者が多い。
対日強硬派の主張を簡単にまとめると
「人口問題はショッカーの支配体制崩壊の可能性を孕んでおり、異世界は人口問題解決の鍵である。にも関わらず日本と共闘したばかりに大規模な軍事侵攻が不可能となってしまった。障害となっている日本国及び日本世界を即刻、征服しつつ、帝国領内の進撃を再開し、彼の世界と帝国のある異世界の両方植民すべきだ」というものである。
対して対日穏健派は「使節団派遣を控えているのに日本世界に侵攻して心象を悪くするなど愚策。時間はかかるが日本世界は裏工作で影から支配し、帝国に関しては経済を通じて傀儡化してショッカーの代わりに異世界を征服させる方が効率的」というものである。
戦争というのはすごい勢いで金と人命を吸い上げていく。それはショッカーにおいても例外ではない。武器弾薬の製造は勿論、新たな改造人間の作成・訓練費用が財政を蝕むことは確実。さらに当たり前ではあるが日本世界に宣戦布告すれば同時に198ヶ国相手にしなければならない。帝国戦以上に広大な戦線を維持しなければならない上に占領地での行政の執行や治安維持の手間を考えれば日本世界に対しての軍事行動は余程の挑発行為でもない限り極力、控えるべきだ。
仮に日本世界の国々に攻め入ってショッカーが誇る最新兵器や改造人間で圧倒したからといってそこで「戦争」が終わるわけではない。征服者が戦闘の終結を宣言しても占領民が納得しなければレジスタンス化し、本当の戦闘も戦争もそこから始まることは歴史が証明している。
「最強」を自称するショッカー防衛軍でさえ泥沼の長期戦となると戦い方としてはつらい。
最悪、米軍が中東で経験しているような兵隊と民間人の区別がつかないゲリラ戦に巻き込まれていくことは容易に想像できる。
尤も対日強硬派がそんなことさえ分からなくなっていたのにはショッカーが世界を征服してしまい、仮想敵らしい仮想敵がいなかったことと、ショッカーに楯突く者を「不穏分子」として1人残らず粛清してきたことが関係しているのは言うまでもない。
「死神博士、発言の許可を求める」
対日強硬派の1人であるネオショッカー州の魔神提督が挙手した。
「ではネオショッカー大首領代理 魔神提督。発言を許可する」
「穏健派の諸君は現在のネオショッカー州の人口がどれだけかご存知か?」
対日穏健派のメンバーが静まり返る中、魔神提督が立ち上が
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