第75話
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ろうな。」
「うふふ、”弱点”ならあるわよ。」
「へ…………冗談で言ってみたんですが、本当にあるんですか?”弱点”が。」
疲れた表情で溜息を吐いたクロードだったが小悪魔な笑みを浮かべたレンの答えを聞くと呆けた表情で訊ねた。
「ああ。アルベリヒの肉体は”不死者”である事が判明している。実際アルベリヒと同じ”不死者”である猟兵王もそうだがアルベリヒも今までの戦いで神聖魔術を受けると随分効いている様子だった。」
「ほう。ならばアルベリヒへの”対策”は簡単だね。」
「ええ。作戦時、対アンデッド用の武装も身につけておくべきですね。」
リィンの話を聞いたローレンツは興味ありげな表情で答え、ローレンツの言葉にドゥドゥーは頷いた。
「あ、あの…………横から口を挟んで申し訳ないのですが、”灰獅子隊”――――――いえ、メンフィル軍は幽霊や不死者等といった、”この世ならざる存在”に対抗できる装備等があるのでしょうか?」
「ああ。ディル=リフィーナでは幽霊や不死者、それに悪魔等といった”不浄の存在”の弱点となる”聖なる霊力”が込められた武装も大量生産されているから、一般の市場にも”聖剣”の類も出回っている。」
「おとぎ話とかで出てくる”聖剣”が一般の市場に出回っているって………」
「ひ、非常識な……」
「……ま、異世界は魔法技術が発展しているようだし、その関係で魔法技術が組み込まれた鍛冶技術とかもあるようだから、異世界にとっては古代遺物のような何らかの魔法効果が付与された武装や魔道具が一般の市場に出回っていることは当たり前なんでしょうね。」
「実際、守護騎士のトマス教官は今セリーヌが言ったみたいなことを口にしていたわね……」
「フム…………半数の里の者達の身柄がメンフィルの本国に預けられることになったのは、異世界(ディル=リフィーナ)の事についての情報収集ができるから、ある意味異世界の事を知る絶好の機会でもあるようじゃの……」
エマの質問に答えたリィンの答えにアリサ達が冷や汗をかいている中エリオットは表情を引き攣らせ、マキアスは疲れた表情で呟き、セリーヌとサラ、ローゼリアは静かな表情で呟いた。
「ただ、アルベリヒは普通の不死者とは異なり、相当な耐久力はあると思われます。実際私もそうですがリフィアお姉様もアルベリヒに”贖罪の聖炎”を叩き込んだ事はあるのですが、どちらの時もアルベリヒに大ダメージを与えても浄化はできませんでしたから。」
「プリネ皇女殿下どころか、魔術師としての”力”ならばペテレーネ神官長やセシリア教官のようなメンフィル帝国の中でも最高位の魔術師達とも並ぶ力を持ってらっしゃるリフィア皇女殿下による上位神聖魔術を受けてもなお、浄化されないとは相当タフな不死者のようですね……」
「そ
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