第75話
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そしてレンが端末を操作すると部屋に備え付けている映像用の端末が正面に現れた後アルベリヒとゲオルグの映像が端末に映った。
「左の人物は黒の工房の”長”である”黒のアルベリヒ”。隣の人物は同じく黒の工房所属にしてアルベリヒの右腕的な存在である”銅のゲオルグ”。恐らくだけどこの二人は高確率で黒の工房の本拠地にいると思われるわ。」
(父様………)
(ジョルジュ君……)
(……………………)
レンが説明している中アリサとトワは複雑そうな表情を浮かべ、クロウは重々しい様子を纏って映像に映る二人を見つめ
「そりゃ、自分達の”本拠地”なんですからむしろいない方が有り得ないでしょうね。」
「”裏の協力者”として今回の戦争でも様々な暗躍の為に本拠地から出払っている事もあると思いますが……本拠地が襲撃された事を知れば間違いなく本拠地に戻ってくるでしょうね。」
フォルデはやれやれと言った様子で肩をすくめて答え、ステラは考え込みながら推測を口にした。
「その二人の戦闘能力等は判明しているのでしょうか?」
「ええ。二人とも”戦術殻”という特殊な人形兵器を操って戦う人形士よ。」
「ちなみに以前あたし達はその二人とやり合いましたが……やはり、”長”だからなのかアルベリヒの”戦術殻”はゲオルグの”戦術殻”よりも性能は上でした。」
「”戦術殻”はどちらも人形自身の一部分を伸縮させたり、レーザーを放ったりする攻撃をしてきて、防御は人形自体に備わっている障壁を利用していましたが……ゲオルグの方は”戦術殻”自身を回転式のドリルがついている”槌”に変化させてそれを得物にして攻撃してきたこともあります。」
「フム…………という事はその”戦術殻”とやらを操っている本人達自身の戦闘能力はそれ程高くないと判断していいのでしょうか?」
イングリットの質問に答えたレンとツーヤ、プリネの話を聞いたフェルディナントは考え込みながら訊ねた。
「ええ。ただゲオルグはともかくアルベリヒはロゼさんと同じかつて”至宝”を管理してきた一族の長なのですから、高位の魔術も扱えると想定して警戒した方がいいと思います。」
「そうじゃの……その点に関してはリィンの言う通りじゃろうな。実際奴は転位魔術や結界魔術は当然扱えるし、魔術か科学、どちらかかもしくはその両方を利用して長年妾の目から自分達の本拠地が見つけられないようにしていたからの。」
「なるほど…………ゲオルグは味方が人形を抑えている間に操っている本人を攻撃するのが有効な手段だと思いますが、アルベリヒに関しては本人自身の戦闘能力も高いと見積もった方がよさそうですね。」
リィンとローゼリアの説明を聞いたリシテアは考え込みながら呟いた。
「やれやれ、”弱点”とかあったら楽なんだが、やっぱり”長”だけあってそういうのはないんだ
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