第75話
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エリゼ、セレーネ、エリス、アルフィン、アルティナ、クルト、ミュゼだ。」
意味ありげな笑みを浮かべたレンの指摘にその場にいる多くの者達が再び冷や汗をかいて表情を引き攣らせている中咳払いをして気を取り直したリィンは説明を続けた。
「”金の騎神”の起動者のエリスは転位の件があるから仕方ないにしても、今名前を挙げたエリゼ以外のリィン隊の他のメンバーまで今回の作戦に参加させて大丈夫なのか?セレーネとエリスもだが、エリゼ以外のメンバーは元々”軍人”としての経験がない上、しかも成人もしていない者達ばかりだろう?」
リィンの説明を聞いてある事が気になったディミトリはリィンに確認し
「その点は心配無用だ。皆それぞれ、かつての俺達のように”戦場の洗礼”を受けてもなお、それぞれを励まし合って”戦場の洗礼”を乗り越えた仲間達だ。現に先日行われたノーザンブリア制圧作戦でも、それぞれ俺達と共に多くの北の猟兵を葬っているし、クルトとミュゼは”西風の旅団”とやり合った際にユリーシャとメサイアの助力があったとはいえ、西風の旅団の連隊長――――――破壊獣を4人で退けている。」
「!そうか…………――――――すまない、リィン。俺の偏見で、俺達にとっても信頼できる仲間を疑うような事を口にしてしまって。」
(レオが……)
(あ、あの破壊獣をたった4人で退けただって!?)
(ミュラー少佐からはクルトはヴァンダール流双剣術の”中伝”を修めていると聞いているが……)
(ミュゼ君に至ってはクルト君やラウラ君のように昔から武術を嗜んでいる貴族でなかったにも関わらず、西風の旅団の連隊長を退けるなんて、どうやらこの戦争で彼女達は”実戦経験”を得て急成長をしているようだね。)
リィンの答えを聞いて目を見開いて驚いたディミトリはリィンに謝罪し、二人の会話を聞いたアリサ達がそれぞれ血相を変えている中フィーは呆け、マキアスは信じられない表情をし、ラウラとアンゼリカは真剣な表情で小声で呟いた。
「いや、エリス達の事を心配するディミトリのその疑問は当然だから気にしていないさ。――――――話を戻すが”鉄機隊”に関しては客将のオリエさんを含めた全員が参加する事でいいんですよね、デュバリィさん?」
「ええ。」
「プリネ皇女親衛隊からはプリネ皇女殿下ご自身、親衛隊長のルクセンベール卿、親衛隊副長のレオンハルト大佐、そして客将のエヴリーヌさんと聞いていますが、何か変更はありますか、プリネ皇女殿下?」
「いえ、特にありませんので、今挙げたメンバーで問題ありません。」
リィンにそれぞれ確認されたデュバリィとプリネは頷いた。
「さてと。二手に分かれるメンバーの編成は後で話し合うとして…………最後に黒の工房の本拠地にいると思われる要注意人物を周知しておくわ。」
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