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英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
第75話
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かかっているとの事だから、あの二人が黒の工房の本拠地にいる可能性は低いという分析だけど、本来の歴史の本拠地にいた戦力が既に結構削られている事を考えると、向こうにとっては結構重要な拠点と思われる黒の工房の本拠地の防衛力を高める為にその可能性も十分考えられるのよねぇ。――――――向こうも紅き翼が皇太子達の救出の為に黒の工房の本拠地を探っている事をクロスベルの件で知っちゃったようだし。」
「えっと………その”本来の歴史”だと、Z組のみんなはオズボーン宰相達以外に誰と戦ったのでしょうか?」
プリネの質問に対するレン答えた後意味ありげな笑みを浮かべてトワ達に視線を向け、ある事が気になったトワはレンに訊ねた。

「オズボーン宰相達の他には”劫焔”に”神速”を除いた”鉄機隊”の二人、それとかつての”蒼のジークフリード”同様仮面の力で操られていたアンゼリカ・ログナーだったそうよ。」
「なっ!?アンゼリカ先輩が……!?」
「あー…………そういや、本来の歴史のゼリカも実は生きていて、アルベリヒ達に操られていたって話も”特務支援課”から聞いていたな……」
「ああ…………それを考えると、現時点で黒の工房の本拠地にいると思われる戦力は相当削られていることになるね。」
「ええ……”劫焔”は死亡し、”鉄機隊”と”鋼の聖女”はメンフィル側、アンゼリカも本来の歴史のように操られていないから、黒の工房の本拠地を襲撃した際は本来の歴史より戦力が低下していることはほぼ確実でしょうね。」
レンの説明を聞いたZ組の多くの者達が血相を変えている中マキアスは驚きの声を上げ、事情を知っていたクロウは苦笑し、静かな表情で頷いたアンゼリカはサラと共に考え込んでいた。
「……だが、今レン皇女殿下が仰ったように少佐達がオレ達が皇太子殿下達の救出の為に黒の工房の本拠地を探っている事をクロスベルの件で知ってしまったから、当然その事はオズボーン宰相達に報告されているだろうな。」
「……………………」
重々しい様子を纏って呟いたガイウスの言葉に反論できないアリサは複雑そうな表情で黙り込み
「……―――問題ない。例え”子供達”や残りの”執行者”達、それに西風の旅団も黒の工房の本拠地の防衛に加わっていようと、今回参加する戦力に加えてメサイア達やプリネ皇女殿下の使い魔の方々にも加勢してもらえれば、”十分に対処可能だ。”――――――むしろ、敵側の戦力を削る機会でもあるかもしれない。」
目を伏せて黙り込んでいたリィンは目を見開いて静かな表情で答えた。

「……ッ!」
「リィン君………」
「ハハ、言われてみればそうだな。」
「それどころか、上手くいけば敵側の首謀者を討ち取る事で、この戦争を早く終わらせられるかもしれないわね。」
「まあ、さすがにそれは高望みし過ぎではあると思うが、我々にとって
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