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夢幻水滸伝
第百三十二話 北西へその三

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「嘘を書いて報道しない自由もな」
「報道しないって」
「自分等に都合の悪い事実は報道せんのや」
「情報を意図的に世の中に流してるん」
「そや、しかも都合のええ情報を細工してな」
「余計に都合のええ様にする」
「それがマスコミやねん」
 芥川は冷淡な態度のまま話していった。
「そやから今ネットが定着してあかん様になってる」
「嘘ばっかり流したりするから」
「テレビとかな」
「昔テレビ観たら馬鹿になるって言われてたね」
 ここで玲子が言ってきた。
「そうね」
「ああ、昔はそう言われてたな」
「けれどそれは」
「マスコミに騙されて踊らされるって意味でな」
「馬鹿になるんだね」
「そやからテレビや新聞とかはな」
 こうしたものはというのだ。
「出来るだけや」
「気をつけるべきなんだね」
「そや、さもないとな」
「本当に騙されてだね」
「踊らされるで」
 そうなるとだ、芥川は玲子にも話した。
「こっちの世界では日本より遥かにましみたいやが」
「マスコミはマスコミってことだね」
「日本のタブロイド紙みたいなとこもあるやろ」
 日刊何とかや夕刊何とかのことであろ、タブロイド紙はイエローペーパーと言われ質が悪いのが当然であるが世界最低と言っていい日本のマスコミのさらに悪質なものであるのでその質たるや北朝鮮の機関紙と変わらない。
「そやからな」
「読むにあたってだね」
「気をつけることや」
 くれぐれもというのだ。
「ほんまにな」
「わかったよ、あたしも」
「そうな、それで話を戻すけどな」
 芥川は実際にそうしてさらに話した。
「日本が勝つことは」
「殆ど誰も予想してへんか」
 実際にとだ、中里も述べた。
「まあ日本は六十万でな」
「戦力としてはな」
「一番少ない」
「それやったらや」
「そうした予想も当然や」
 こう中里に話した。
「もうな」
「その通りや、しかしな」
「その予想をやな」
「ひっくり返すなんて最高やろ」
 ここでだった、芥川は明るい満面の笑みになって話した。
「ほんまに」
「ああ、それこそな」
「日本がワールドカップで優勝する様なもんや」 
 芥川は笑ったまま話した。
「そう思うとや」
「気分が高まるな」
「わくわくしてくるやろ」
「そう思うだけでな」
 まさにとだ、中里も明るい笑顔になって応えた。
「是非にって思うわ」
「そやろ、そやからな」
「今度は中国にやな」
「勝つで、それで今からな」
「連中とどう戦うか」
 その中国とだ。
「それを話すで」
「そやな、しかしな」
「ああ、南洋との戦では台風を使ったけどな」
「二回同じ手は使えんしな」
「相手もわかるわ」
 例え戦う相手が違えどだ。
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