第四章
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「本当に」
「相変わらずって」
「王様王様っていっても学校のことは全くなんだから」
「だって俺学校は通過点だから」
それに過ぎないからだとだ、常磐はツクヨミに返した。
「もうね」
「卒業出来たらっていうの」
「というか卒業したらいいから」
そうしたものに過ぎないからだというのだ。
「俺は」
「だから追試もなのね」
「一個だけだから」
「別にいいの」
「それ合格したら卒業出来るし」
「それで卒業したらなのね」
「叔父さんのお店を手伝って」
そうしてというのだ。
「そのうえでね」
「王様になるのね」
「絶対にね」
こう言うのだった、そしてだった。
常磐はこの日も友人達と共に楽しい日常を過ごしていた、だが。
そこにウォズが来た、そして皆で彼に挨拶をしたが当のウォズは畏まって常磐の前に来てそのうえで告げた。
「我が主よ、遂に時が来た」
「何か前からよくそう言ってるけれど」
「やがて時が来るとだね」
「それで今なんだ」
「そう、丁度卒業が決まった時に」
まさにその時にというのだ。
「ことがはじまる」
「じゃあ先輩まずは卒業しないと駄目だね」
「そうよね」
ウールとオーラがここで話した。
「追試に合格しないと」
「まずはね」
「それなら大丈夫だよ」
常磐は二人にも問題ないという顔で答えた。
「もうね」
「合格しそうなんだ」
「そうなのね」
「うん、合格点貰ったから」
その追試にというのだ。
「卒業は決まったよ」
「全く、心配させるな」
明光院は腕を組み苦い顔になって常磐に言った。
「卒業してここで働くことはいいにしてもな」
「それでもなんだ」
「そうだ、俺とツクヨミは進学だがな」
「城南大学だよね」
「そこに行く」
卒業すればというのだ。
「何かあったらすぐにここに来るからな」
「じゃあね、あと俺何でも修理出来るから」
常磐は今度は家業の話もした。
「安心してね」
「ちゃんと仕事は出来るか」
「叔父さんにも教えてもらってるしね」
「いや、ソウゴ君の手先が器用でよかったよ」
叔父もこのことはよしとした。
「本当にね」
「叔父さんもそう言ってくれるんだ」
「だってね、ソウゴ君だって生活があるから」
だからだというのだ。
「ちゃんと働けるなら」
「このお店もやっていけるから」
「嬉しいよ、あとこのお店時計の修理屋だけれど」
「時計持って来てくれるのってウォズ位だね」
「そのことはね」
叔父は常磐に少し残念そうな苦笑いになって述べた。
「もう私もね」
「仕方ないってだね」
「諦めてるよ」
「そうなんだ」
「けれどね」
それでもとだ、叔父は自分で気を取り直してあらためて話した。
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