第三章
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「絶対に」
「王様といっても確かにそれぞれね」
ツクヨミもそれはと頷いた。
「おかしな人がなったら」
「そうそう、だからね」
「そういうことね」
「俺が言う王様はね」
何といってもという言葉だった。
「そこは皆わかってね」
「それならね」
「だが馬鹿が過ぎるとだ」
ここでまた明光院が言ってきた。
「当身だからな」
「その技使うんだ」
「この技はコンクリートの上で使っても大丈夫だ」
それによって大怪我はしないというのだ。
「そもそもお前は柔道は体育の授業で習った位だな」
「そうだよ」
「受け身は出来るな」
「それ位はっていうか何故か格闘は得意だよ」
専門的にしていない筈だが、というのだ。
「だからね」
「体育で柔道を習っているいないに関わらずな」
「受け身は出来るし」
「他のこともだな」
「出来るよ」
「それもあって相当手加減したとは」した
実は明光院も色々考えていたのだ。
「そしてだ」
「俺に背負い投げをかけたんだ」
「そうだった」
「そういう事情があったんだ」
「そこはわかっておけ」
「俺自身も」
「若し受け身も何も知らない相手に柔道の技を仕掛ける奴がいればだ」
それが例え畳の上であってもというのだ、柔道を行うべき。
「柔道をやる資格はない」
「危ないからね」
「もっと言えば武道をやる資格がない」
そこまでだというのだ。
「下手をしなくても死ぬ」
「じゃあコンクリートの上に素人に背負い投げは」
尚明光院は巴投げだった、正確に言えば。
「もうそれこそ」
「死ぬ、床の上でもだ」
コンクリートの上でなくてもというのだ。
「死ぬ」
「じゃあゲイツもそのことは」
「わかっていてやっているからな」
「だから俺も少し痛いだけなんだ」
「当たり前だ、ましてお前は友達だ」
明光院は常磐にこうも言った、
「余計に殺す様なことをするか」
「そうなんだね」
「ああ、後な」
「後?」
「お前ちゃんと卒業出来るな」
明光院は常磐にこのことも尋ねた。
「そこは大丈夫か」
「あっ、追試一個だけだから」
常磐は明光院にすぐに答えた。
「大丈夫だよ」
「おい、追試があるのか」
「一個だけだよ」
「その教科は何だ」
「数学だけれど」
「ならすぐに勉強しろ」
その数学をというのだ。
「いいな」
「そうしないと駄目かな」
「当たり前だ、追試に合格しないと卒業できないだろ」
それでとだ、明光院は常磐に強い声で返した。
「全く、しょうがない奴だ」
「ソウゴは相変わらずね」
ツクヨミも呆れる限りだった。
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