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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第百三十五話 邂逅。そして話合い。
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いた。
 そして、アレーナは「本題に戻るわね」とラインハルトたちに顔を向けた。

「いいわよ、イルーナの事は、そしてこれほどまでに将兵を死なせてしまったことは私にも責任があるんだから。正直言うと、艦隊決戦の後私たちがアイツの元に乗り込んでケリを付けようと思っていたけれど。こんなことになってしまった以上、本腰入れて仇は取らなくてはね。そう、前世においてシャロンは倒されたわ。その要因は・・・歌よ」
『歌?』
「そう。私たちにはね、オーラという物が存在するの。まぁ、あなた方にもあるのだけれど、私たちは普通の人間には想像もつかないような規模で具現化できるの」

 アレーナが無造作に右手を宙に上げると、一つの黄色のオーラの球が出現した。他の3人はそれを無言で見つめている。

「まぁ、こんな風によ。でね、シャロンについてはそのオーラが桁違いなの。はっきり言ってしまえば、その気になればこの世界はおろか異世界を数千巻き込んでも足りないほどのエネルギーを爆散させて消滅することも可能なわけ。想像もつかないでしょ?まぁ、かくいう私たちも及ばずながら銀河系を一つ消滅させることくらいは簡単にできるわよ」
『・・・・・・・・』
「けれど、そのオーラを無効化する方法が、一つだけあるわ」

 アレーナが指を一本立てて見せた。

「あの化け物じみたオーラを消失させることができるのはね・・・・『ローレライの歌』という歌なのよ」
『ローレライの歌?』

 異口同音に尋ねる3人に、アレーナはうなずいた。そして、息を一つ吸うと、胸に手を当てて歌いだした。一人が歌っているはずなのに、いくつもの旋律がまじりあう不思議な歌だった。

「・・・・これはほんの数節だけれど。実際はもっと長いわ」
「不思議な歌だ」

 ラインハルトが考え込んでいる横で、

「では、そのローレライの歌と呼ばれるものを歌えば、あの人を、シャロンを無力化できるということですか?」

 ヤン・ウェンリーの問いかけにアレーナがうなずく。

「そうよ。でもねぇ、問題が一つあってね」
「まさか内容が全てはわからない、ですか?」
「いいえ、歌の旋律や内容は今歌って見せた通り私がすべて知っているから心配いらないわ。そうではなくて、この歌の歌い手は完全に選ばれしものしか歌えないの。旋律と歌詞に込められた意味を紐解いて、それを見えない文様に変換させて相手を封じ込めるの。それだけでは駄目で、完全に相手のオーラに同調させなくては意味がないの。言ってみれば同じ波長の波動をぶつけて相殺するのね。正直私でも駄目だわ。まぁ、二人成功させた人間を知っているけれど」
「誰ですか?まさかイルーナ姉上――」
「一人はそうよ。そしてもう一人は・・・・」

 アレーナは3人を見まわして、言った。


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