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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第670話】
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人は山田真耶を伴って本作戦で受ける補給物資等の確認の為に倉庫へと向かった。
 専用機持ち及び生徒は皆その場で現状待機という状態だ。
 エレンの方へと振り向くとヒルトは口を開く。

「まあ色がある方が心は豊かになるだろ? 基地としては目立つだけだから利点はないかもだけどな」
「ふふ、君らしいな」

 笑みを溢すエレンに、ヒルトも微笑み返すとその直後、背後からドーンっと誰かがぶつかってきた。

「むぅ! エレンばっかり構って狡いよヒルトくん! エミリアも話したいんだからね!?」
「いや、エレンばかり構ってた訳じゃないんだが!? てか未来、ソフィー、助けてくれよ……」
「たまには良いんじゃない、ヒルト?」
「あ、あはは……」

 わざと意地悪な笑みを浮かべる未来と困ったような笑顔を見せたソフィー。
 二人はそんなやり取りを見守り、エレンばかり靡く髪をかきあげながら僅かに微笑した。

 遠巻きにその光景を見ているヒルトの母である有坂真理亜はクスッと微笑むとーー。

「あらあら、ヒルトはモテモテねぇ〜♪ うふふ♪」

 楽しそうに微笑む真理亜に、隣に居た美冬は頬を膨らませる。

「むぅ、お兄ちゃんは美冬のお兄ちゃんなのに……」
「あらあらぁ? 美冬ちゃんは焼きもち妬きねぇ〜♪」
「べ、別に焼きもち妬いてないもんっ」

 言葉とは裏腹に膨れっ面な美冬に、真理亜は楽しそうに笑顔を向けた。

「しかし、何だ。まさか笹川まで今回の作戦に呼ばれるとはな」
「そうですわね……。実戦経験は殆どありませんが、大丈夫ですか?」

 箒、セシリアが成樹を見てそう言うと、不安な表情を浮かべて成樹は口を開いた。

「大丈夫と言えば嘘になるからね。……不安でいっぱいだよ。だけど……だからといって僕自身が何もしないわけにはいかないからね」

 そう言って未だにエミリアに纏わりつかれてるヒルトを見る成樹、そんな成樹に一夏はーー。

「大丈夫だって、いざとなったら俺が守ってやるからよ」
「守ってやるからよってアンタ……この間笹川に負けてたじゃん」
「え? そうだっけ?」

 一夏の言葉に、鈴音がそう返すと一夏は小さく傾げた。
 そんな一夏に箒と鈴音はため息を溢す。
 一同から少し離れた所で遠くを見ているのはシャルロットだった、国境を越えた先のフランス、早ければ明日にも自分の父親と会わなければならないという思いに憂鬱な気持ちになっていた。

「わんわんわんっ(走るの気持ちいいわんっ)」
「にゃぅ(ほんと子供なんだから、いぬきちは)」
「こらー、大人しくしてなきゃダメでしょいぬきちーっ! ……ってシャルロット、どうしたの?」
「えっ?」

 いきなり美春に話しかけられ、動揺するシャル。
 いぬきちも心
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