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さすがお兄様な個性を持っていたけどキモい仮面のチートボスにやられた話
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ルボッコにした。
クラスメートの父親をリンチしたなんてイかれていると思うがこれには理由がある。
『弟』が、『ヒーロー』を目指していたからだ。
ヒーロー、この世界の職業の一つ。災害現場での救助活動や犯罪行為を行う敵、ヴィランに対して『個性』を行使することが許される存在。
その活躍はまさに英雄、ヒーローと言える。
子供たちがなりたい職業ではぶっちぎりのトップ。俺はといえば愛しのマイブラザーに手を出すゴミどもをぶちのめすのに個性なんて使わないから個性使用許可はいらないし他の奴らがどうなろうとどうでもいい。
現代はヒーロー飽和社会だからヒーローなんて腐るほどいる。
俺としては弟が、家族が幸せならそれでいい。
しかし、弟は『ヒーロー』に憧れた。
正確に言うのであれば平和の象徴、オールマイトにだ。
No.1ヒーロー オールマイト。
彼はこの社会での真の『ヒーロー』だ。
どんな悪にも屈せず、勝利する。
絶望を希望に変え、多くの人間を救ってきた男。
弟はそんな男に憧れた。毎日、俺はパソコンでオールマイトのデビュー動画を見せるようねだられオールマイトのコスチュームを模した子供服を着た弟とオールマイトごっこをして遊んだ。
ヴィラン役はいつも俺だが、それでよかった。
『ボクも個性が出たらオールマイトみたいなヒーローになりたいな!』
そんな中、弟は現実を知った。
『諦めた方がいいね』
母に連れられ俺も病院に行った。そこで告げられた現実。
曰く、弟は個性を持たない旧世代、『無個性』でありこれから個性が発現することがないという。確かに弟のことを試しに見てみようとした時、今まであった人間とは違う何かがあるのはわかったがそれが無個性ということを示していたことを初めて知った。
その日の夜はお通夜状態。弟は一人パソコンでいつも見ているオールマイトのデビュー動画を狂ったように巻き戻しと再生を繰り返していた。
そして、俺を見ながらヒーローになれるか訊いてきた。
だから言った。
『お前は最高のヒーローになれる』
それからというもの、俺は『個性』について調べるようになった。人がなぜ、超常の力を手に入れたのか?どうやって事象を変化できるのか?
『個性』の謎を解けば、弟に個性を与えられるのではと思った。
その過程でプロヒーローやヴィランについても調べた。
個性を頻繁に使う彼らは個性が強力になる。出来なかったことができるようになる。
中でも興味が沸いたのはオールマイトだった。
彼のパーソナルデータを役所のPCをハッキングして見たところ彼の個性は親による遺伝ではなく突然変異の類いだった。それも、彼は中学生まで無個性だった。高校入学前に個性が発現なんて調べた限り前列がない。それこそ
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