第二章 勇美と依姫の幻想郷奮闘記
第14話 ちょっと変わった弾幕ごっこ:前編
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さんと阿求さんの弾幕ごっこ……」
勇美はワクワクを抑えられないといった様子となっていた。だが。
「何勘違いしているんですか勇美さん? あなたも参加するのですよ」
「ええっ!?」
勇美はそれを聞いて、盛大に驚いてしまった。まさか自分も勧誘されるとは思ってもみなかったからである。
「でも、阿求さん。2対1って無茶じゃないですか?」
「弾幕ごっこで一人に対して複数で戦うって事は珍しくないじゃないですか?」
「あっ……」
そう言われて、勇美は合点がいくしかなかったのである。確かに、騒霊の姉妹であるプリズムリバー三姉妹を霊夢達は一人で三人を相手にするといったケースもあったのだから。
「それに、私の弾幕ごっこは特殊なんだから人数は関係ありませんよ」
またしても『特殊』という言葉を使う阿求。それだけ念を押すのだから、相当変わった弾幕ごっこを展開するのだろう。
「と、いう訳でよろしいですね、勇美さん」
「はい、阿求さんには負けますよ」
見事に言いくるめられて、勇美は観念したように彼女に従うのだった。
「そういう事ですので、慧音さん。お二人をちょっと借りて行きますね」
「ああ、構わないぞ」
慧音にも承諾を得る阿求。そして勇美と依姫の二人は彼女に連れられて上白沢邸を後にするのであった。
◇ ◇ ◇
そして三人は人里の近くにある、開けた場所へとやって来たのだった。
「ここで弾幕ごっこをやるんですか」
勇美は辺りを見回しながら阿求に尋ねた。
「はい、ここなら存分に弾幕を展開出来るでしょうから」
「良い選択だと思うわ」
阿求の判断基準に対して、依姫も賛同する。
「それでは始めましょうか……」
そう言って阿求は両手を広げて霊気を放ち、臨戦態勢となった。それにより彼女の袴が艶やかにはためいていた。
「来るわね、勇美、準備は出来ているかしら?」
「ええ、バッチリです」
対する二人も万全の状態であった。
「愛宕様の火!」
「プレアデスガン!」
そして二人はそれぞれ扱いやすい攻撃手段を準備する。
「それがあなた達の弾幕用の武器ですか」
阿求は尚も霊気を放ちながら二人に尋ねた。
「ええ」
「はい」
それに対して二人は答える。
「手際が良くて素晴らしいですよ。でも、準備はそれだけでよろしいでしょう」
阿求が何やら意味ありげな発言をし始めた。
「どういう事ですか?」
当然疑問に思った勇美は、阿求に聞いた。
「言葉通りですよ。あなた達はそれ以上の攻撃手段を用意しなくていいという事です」
「どういう事ですか? まさか私達が本格的な攻撃をする前に倒してしまうとでも?」
さすがの依姫も阿求の真意が読めなくて疑念をぶつける。
「まさか? そんな大それた事は言いませんよ、そもそも私は
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