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遊戯王BV〜摩天楼の四方山話〜
ターン25 熱血指導、大熱血
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力を得てその姿を変化させる。夕顔の叫びは、ほとんど獣じみていた。

「もっともっと、燃え上がれ!限界なんざ飛び越えて、熱血の果てのその先へ!唸り貫け熱血道、世界を染めろ俺の魂!カオス・エクシーズ・チェンジイイィィィ!」
「あれは、師匠のエースモンスター……!」
「CX!熱血指導神!今こそ出でよ、俺の魂!アルティメットレーナー、ここに在り!」

 CX 熱血指導神アルティメットレーナー 攻3800

 攻撃力3800を誇る大型モンスター、アルティメットレーナー。対峙する蛇ノ目が顔色一つ変えず冷めた目で増殖するGの効果によってカードを引きつつ見つめる中、肩で息をしながらも夕顔が最後の一撃に打って出る。

「ぜえ、ぜえ……さあ、どうだ!行くぜアルティメットレーナー、もう少しだ!アルティメットレーナーの超熱血効果、発動!このカードがモンスターエクシーズをオーバーレイユニットとしている場合、オーバーレイユニットを1つ使い、自分のデッキからカードを1枚ドロー。そのカードがモンスターカードだった場合、相手プレイヤーに800ポイントのダメージを与える!熱血指導ヨンの太刀、熱血!」

 アルティメットレーナーがその6本の腕に炎を纏い、星も砕けよとばかりにその拳を大地に叩きこむ。飛び散った炎の欠片が夕顔の腕に燃え移ったが、当の本人はそんなもの気にした様子もなくメラメラと赤熱した腕をデッキに置く。

「うおおおおお、受け取れえええっ!これが、俺の!熱血指導だああっ!」

 燃え盛る腕が振り抜かれ、炎の軌跡を描きつつ最後のカードを引いた。そして炎に照らされそこに浮かび上がるカードの名を、高らかに宣言する。

「モンスターカード、銀河の魔導師!喰らえええ、800のダメージを!」

 蛇ノ目 LP1600→800

 力尽きるどころかむしろますます勢いを増して燃え盛る右腕はそのままに、ほとんど狂気の域に踏み込むほどに強い光をたたえた瞳があくまで冷めた態度の蛇ノ目を睨みつける。

「ありがとうよ、ジャイアントレーナー……それに、アルティメットレーナー。俺はこれで、ターンエンドだ」
「そうか、長い茶番だったな。しかしいくら貴様が熱血を語ろうと、俺の操る真の炎の前にはその熱も線香の光にすら及ばない程度のものに過ぎない。それを今から教えてやろう……ドローだ」

 展開を優先した夕顔は先のターンで増殖するGの効果による4枚ものドローを許していたため、これで蛇ノ目の手札は9枚。いまだ腕を燃やしたまま警戒する彼の眼には、確かに目の前の相手がまたしても冷笑を浮かべるのが見えた。

「儀式魔法、ジャベリンビートルの契約を発動。手札からレベル合計が8以上になるようにリリースすることで、同じく手札のジャベリンビートルを儀式召喚する」
「ジャ、ジャベ
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