ターン25 熱血指導、大熱血
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は可能だった」
「……!」
息を呑む。確かに蛇ノ目の言葉は正しく、これまでの流れでマグマを出した意味はない。指摘されてようやくその事実に思い至った夕顔に、もっともその神経を逆なでする言葉が投げつけられる。
「ちなみに朝顔は、ビッグ・バリスタを出した時点でその結論に自力で辿り着いていたぞ。もっとも、奴もそこから先の真の狙いにはその目で見るまで気が付けなかったようだがな」
「なんだと……?」
「その理由がこれだ、シンクロキャンセルを発動。ビッグ・バリスタをエクストラデッキに戻し、その素材を墓地から蘇生する」
炎斬機マグマ 攻2500
斬機マルチプライヤー 攻500
「なるほどな。昆虫族の赤蟻アスカトルは、ビッグ・バリスタの効果で一緒に除外されちまう。シンクロ素材がすべて墓地に揃ってないと蘇生効果を使えないシンクロキャンセルを最大限に生かすためには、サイバース族のマグマを間に噛ませるしかなかったってことか」
同じことを疑問に思っていた糸巻も、ようやく得心したように呟く。これで蛇ノ目の場には、再びチューナーとそれ以外のモンスターが計2体。
「レベル4のマルチプライヤーに、レベル8のマグマを再度チューニング。我が復讐の真なる炎よ。研ぎ澄まされし一刀のもと、悲願の覇道を切り開け。シンクロ召喚、レベル12。炎斬機、ファイナルシグマ!」
☆4+☆8=☆12
炎斬機ファイナルシグマ 攻3000
「ファイナルシグマだと!?これでは、俺の……!」
次に起こることを悟り、悔し気に目を伏せる夕顔。勝負が決したことを、すでに彼は知ってしまったのだ。一方でまだ目の前で何が起きているのかよく分かっていないのが幼い少女と、その隣の司会者である。助けを乞うような両者の視線にさらされて、盤上から目を離さないままに糸巻が大きくため息をついた。
「わかったわかった。だけどな、あんまり愉快な話じゃないぞ。特に、八卦ちゃんにはな。ファイナルシグマはエクストラモンスターゾーンにさえいなけりゃ無害な3000打点に過ぎないが、あそこにいるときだけはわけが違う。斬機カード以外の効果を一切受け付けないほぼ完全耐性、そして……相手モンスターとの戦闘によって発生するダメージを倍にする、ライフ破壊能力だ」
「ダメージ倍……そんな、それじゃあお姉様、師匠は、師匠は!」
「ああ、単純計算で6000ダメージ。ジュラゲド込みでも耐えきれる数字じゃねえな」
遅ればせながら状況を理解してみるみるうちに顔面蒼白になる少女をよそに、勝利の確定したはずの蛇ノ目がさらに動く。ファイナルシグマに攻撃宣言をするのではなく、その手はなぜかその墓地へ。
「6000か、まだ足りないな。シンクロ素材として墓地に送られた斬機マルチプライヤーの効果を発動
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