第十話 イレギュラーの撃退
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の位置を察知したモデルXとモデルZの言葉を信じて一番下のフロアに向かう。
「エール!シュウ!下がってろ!」
イレギュラーに囲まれたが、二人を庇うようにジルウェは前に出た。
「ジルウェ!」
自分達を守ろうとするジルウェにエールは思わず叫ぶ。
ジルウェは以前の戦いのダメージで普通に過ごす分には問題ないが、戦えるような体ではないのだ。
しかしそんなことなどお構い無しに一体のイレギュラーがジルウェに襲い掛かる。
ジルウェはそれをかわして近くの鉄パイプでイレギュラーの頭部を殴打して機能停止させる。
ライブメタルを失っても体に染み付いた戦いの癖は残っているので、ジルウェがまともな状態なら切り抜けられたかもしれないが…。
「ぐ…う…っ!」
胸を押さえて苦しげに膝をつくジルウェ。
「ジルウェさん!?」
「ジルウェ!しっかりして!」
突然苦しむジルウェに驚くシュウと、急いでジルウェに駆け寄るエール。
「くそ…なんてザマだ…元ロックマンとは思えないな」
動けないジルウェを攻撃しようとするイレギュラーだが、それに気付いたエールがジルウェの前に立った。
「ジルウェはアタシが守る!!」
「エール!俺に構わず逃げ…」
自分の盾になろうとするエールにジルウェが自分に構わず逃げろと言おうとした時であった。
「アタシ“達”だろエール」
紅い残像が瞬く間にイレギュラーを瞬殺する。
「ま、また出た!?」
「「ヴァン!」」
事情を知らないシュウが驚いているが、ヴァンの姿を見た二人が安堵の表情を浮かべた。
「遅くなって悪かった…モデルX達も一緒だ……それと、お前…シュウだよな?」
一年ぶりに会う悪友にヴァンはどう説明したものかと頭を悩ませるが、シュウはわなわなと震えていた。
「(やっぱり今の俺は怖いか…)」
インナーの人々はアウターでイレギュラーハントや遺跡発掘などで生計を立てているハンターの人々と違って武装している相手への警戒心が非常に強いことはヴァンは痛いほどに分かっている。
「お前…生きてたのかよ!?今までどこにいたんだよ!?その格好良いアーマーは何だよ!?お前たった一年で何でそこまで髪伸びてんだよ!?ジルウェさんみたいに金髪になってんだよ!?そのアーマーは何処で手に入れたんだよ!?」
「最初のはともかく、残りの質問はどうでもいいな…あいつ怖くないのか?」
「ほら、ジルウェ。あいつ馬鹿だから」
シュウとそれなりの長い付き合いであるエールは彼がどのような人物なのかは良く知っている。
「あー…うん、そうだな。お前にはそんな心配いらなかったな…今からガーディアンベースに残っていたメンバーも来るから、俺達はみんな
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