第五十八話 入学前のその十二
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「色々わからないのよ」
「じゃあお酒飲むのもいいことね」
「そうよ、奥華は飲む人も多いでしょ」
「かなりね」
通称酒の奥華というらしいです、大教会にはいつもお酒が置いてあることで有名で飲まない人は殆どいません。
「それで色々あった人もいるし」
「酒乱は駄目だけれど」
それでもというのです。
「お酒もいいのよ」
「そうなのね」
「そう、大学に入ったから」
だからだとです、お母さんは私にまた言ってくれました。
「しっかりとね」
「遊ぶこともなのね」
「頑張っていきなさいね」
「遊ぶこともって言われるなんて」
私にとってはです。
「意外だけれど」
「けれど遊びも知らないとね」
さもないと、とです。お母さんのお話は終わりませんでした。
「おみちのことでもね」
「わからないことがあるのね」
「奥華は遊びを知ってる人も多いから」
「遊びのことを知ることもなのね」
「いいことだから」
それでというのです。
「頑張ってね」
「じゃあ。ただ」
私としては遊ぶことでもでした。
「破廉恥なことはね」
「しないのね」
「そういうことはね」
もう問題外でした。
「何があっても嫌だしね」
「それはよくないわよ」
「そうよね」
「けれど誰かとお付き合いすることもいいから」
「恋愛はいいのね」
「というか千里ずっとそうしたことなかったでしょ」
「誰かとお付き合いしたことは」
「ないわよね」
「ええ、全然ね」
そうしたお話とは本当に無縁でした、生まれて十八年本当に男の人とお付き合いしたことは一度もありません。
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