第九話 エリアG
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なよ?後で酷い目に遭うのはお前なんだからな」
「はーい…それにしてもエール、ジルウェさんとここでデートか?」
「デ、デート!?そ、そんなわけないじゃない!」
デートの単語に過剰に反応して否定するが、それはからかう理由を増やすだけである。
「そーかそーか、お前ずっとジルウェさんに片想いしてたもんな。良かった良かった。きっとヴァンも空の上で安心してるぞ」
「そんなんじゃないって言ってるでしょ!それからヴァンを殺すな!ヴァンは…」
生きてガーディアンベースにいると叫びたかったが、今のヴァンのことを言って良いのだろうかと口を閉ざす。
「…何だよ?」
「べ、別に…」
不自然に黙ったエールにシュウは訝しげな表情を浮かべるが、ジルウェの紙袋を見た瞬間に飛び付いた。
「おっ、ここの肉まんと餡まん!?これどっちも美味いんだよな〜一個貰…」
「ふんっ!」
「ごふっ!?何すんだよエール…」
「意地汚いことするんじゃないわよ!」
肉まんと餡まんを取ろうとしたシュウの脇腹に肘打ちを喰らわせたエールは怒鳴る。
「そんなにあるんだから一個くらい良いだろ…もしかしてお前それ一人で食う気か?そんなに食ったら太るぞ〜」
「…………」
次の瞬間、店内はシュウの失言によって怒り狂ったエールによって人々の悲鳴が迸る阿鼻叫喚の地獄絵図となった。
「ひぃっ!ジルウェさん助けて!」
怒り狂うエールにボコボコにされて泣きながらジルウェに縋りつくシュウ。
「待て、落ち着けエール!シュウを殺す気か!後、お前も余計なこと言うな!」
「ジルウェ、退いて…それ潰すから」
「嫌だーっ!!」
イレギュラーよりも恐ろしい存在と化したエールに、シュウは泣き叫び、ジルウェは最終手段を取る。
「エール!シュウを許してくれたら、ここの杏仁豆腐を奢ってやる!」
「分かった♪」
「早っ!?むぐっ!?」
「頼むから余計なこと言わないでくれ…」
これ以上エールを暴れさせないで欲しいとジルウェが思った直後であった。
付近の建物が吹き飛び、人々の悲鳴が聞こえてきたのは。
「な、何!?」
エール達が外に出ると、大量のイレギュラーが現れて人々を襲い始めたのであった。
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