第九話 エリアG
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運び屋の後輩達で良く分かっているからだ。
「う、嘘じゃないの!本当に嘘じゃないの!この子達は本当に私がお世話をしていたサイバーエルフにそっくりなんだから、証拠ならこのエルフのファイルに…」
「悪いなんて一言も言ってないだろ?寧ろプレリーにもそういうところがあるんだって分かってホッとしてる。」
「…どういうこと?」
「俺は運び屋だったからな。引っ越しの手伝いなんて良くやったし、お前のようにぬいぐるみを沢山ある家に行ったこともあるんだぜ?まあ、ここ程じゃないけどな…ぬいぐるみだけじゃなくて部屋に飾ってある写真とか、古い服とかを見てると、プレリーが大切にしてる物だってことくらい分かるさ…」
足元に転がっている魔法使いのぬいぐるみを拾う。
「お、このぬいぐるみは俺がまだ小さい頃にエールにプレゼントした奴と同じ奴だな…懐かしいな」
昔の…ジルウェに引き取られてからしばらく経ってようやく母の死から立ち直ったヴァンはまだ母の死から立ち直れていなかったエールにジルウェから貰った小遣いで買ったぬいぐるみと同じ物だ。
流石に子供だった頃の小遣いでは限定品ではなくて安物が精々だったが、渡した時のエールは少し元気を取り戻してくれた。
行方不明になる前から部屋に飾っていてくれていたので、多分今でも飾られていると思う。
「………」
「俺が言えたことじゃないけど、プレリーのこと少し心配だったんだ。初めて会った時からいつも真面目な顔ばかりしてガーディアンのみんなことを考えていて行方不明のお姉さんのこととか色々あるのにプレリーは何もないように振る舞ってるじゃないか…だからこういう女の子らしいところがあるって分かってホッとしてるんだよ……プレリーも少しは肩の力を抜けよ。大丈夫だ、セルパンを必ず倒してモデルVも壊してみせる」
「ありがとう、ヴァン…」
心配をかけていたことに申し訳ないと思う反面、ヴァンの優しさに心地よさを感じた。
「さて、プレリー。これからお前がやるべきことは分かってるよな?イレギュラーやセルパン、モデルVのことよりも大切なことだぞ」
「え?」
「部屋の整理だよ整理。ぬいぐるみが好きなのは分かったけど流石にこれは集め過ぎだって、もし俺達が気付かなかったらお前生き埋めになったままだったんだぞ?ガーディアンの司令官の死因がぬいぐるみの雪崩で圧死だなんて笑えないぞ。押し入れとか空いているロッカーとかないのか?」
「ええ!?そんな、この子達を暗い場所に押し込めるなんて可哀想…」
足元のぬいぐるみをギュッと抱き締めるプレリーにヴァンは困り顔になる。
「……そういうもんか?女の子って分からないな……じゃあ、せめて雪崩が起きないようにするか。」
とりあえずオペレーター達も巻き
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