第九話 エリアG
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ノックをするように言うと、ヴァンは扉をノックした。
「おい、プレリー。忘れ物だぞ、おーい……返事がない…寝てるのか?」
「ならば扉の前に置けば良いだろう」
「そうだな」
モデルZの言葉にヴァンも同意してぬいぐるみを扉の前に置こうとした時であった。
「う…うう…」
「プレリー!?」
「「「どうしました!?」」」
部屋から微かに聞こえてきた呻き声にヴァンは部屋の中にいるプレリーの名前を呼んだ。
ただ事ではない様子にオペレーター達も振り返る。
「部屋の中からプレリーの苦しそうな声が聞こえたんだ…まさか何かあったのか?」
「え?いや、そんなはずは…!?」
不審者がこのガーディアンベースにいるはずなどないし、自分達は常にベース内を監視しているからそんなことはあり得ない。
「とにかく、プレリーに何かあったのは確かだ。扉をぶち破るぞ!」
「「「お、お願いします!」」」
扉を殴ってぶち破った直後にヴァン達の視界に入ったのは、色とりどりのふわふわした物体であった。
「は?」
「「「え?」」」
次の瞬間、それによる雪崩が起きてヴァンとオペレーター達はそれに押し流されてしまう。
「ヴァン、大丈夫かい?」
ライブメタル達は空中に避難していたから無事であった。
「これはぬいぐるみ…だな…」
「何故、司令官の部屋に大量のぬいぐるみがあるんだ…」
モデルZとモデルHが物体の正体を告げると、ヴァン達も起き上がってフルーブ以外見たことがないというプレリーの部屋を覗いた。
そこはぬいぐるみで埋め尽くされていると言っても過言ではない状態であった。
プレリーの自室はぬいぐるみで一杯であり、全て妖精シリーズと呼ばれる女子に大人気なぬいぐるみしかない。
エールも同じようなぬいぐるみをいくつか部屋に飾っていたが、部屋が埋め尽くされる程のものではない。
小さいサイズやそれなりに大きいサイズ、そしてプレリーが押し潰されている目が隠れた犬のぬいぐるみに至っては自分の倍くらいかそれ以上の大きさだ。
ここまででかいとどうやってこの部屋にこのぬいぐるみを入れたのかが気になるところだ。
「大丈夫か?」
「ええ、ありがとう…」
しばらくしてぬいぐるみを掻き分けて押し潰しているぬいぐるみからプレリーを救出したヴァン。
「それにしても凄い量のぬいぐるみだな。普通雪崩が起きるまで部屋に飾るか?」
「コホン、これは私が初代司令官だったお姉ちゃんのお手伝いをしていた時にお世話をしていたサイバーエルフ達にそっくりなぬいぐるみ達だったから、あの子達を忘れないように飾っているの…」
「………嘘だな」
女の子と言う生き物はエールや
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