48 杯の能力
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霊だと思った?」
「お前、しつこいぞ・・・」
「えへへっ。ところで私に何か用?」
「お前、昨日缶蹴りしていた時に咳こんでたし、プールを嫌がってたし、本当は体が悪いんだろ?」
「私がっ!?やだっ、急に変な事言わないでよっ!」
りえはバカらしいと思い、笑った。
「真面目に答えろよ。お前の事は全て山田かよ子から聞いてんだよ。お前が喘息だって事も、東京は空気が汚れてるからここのきれいな空気を吸う為に清水に来ている事も」
「う・・・」
りえの表情が複雑になった。
「お前、異世界の『杯』を持ってんだよな?」
「う、うん」
「それ、照明させてくれ。あの山田の杖と同じように」
「え?」
「俺、この石を持ってんだ。これも異世界の『石』で『雷の石』ってんだ。これで電気を操り、雷を作ったり、放電する事ができる。だから、その杯で俺と勝負しろ」
「そ、そんな・・・」
杉山は挑発を図る。
「お前、か弱いってガラじゃねえだろ?」
「わ、分かったわよっ、外に出なさいよっ!」
りえはピアノの傍に置いてある杯を取って戻ってきた。
「これがその『杯』よっ!見せてあげるわっ!」
りえは杉山に見せると共に外に出た。
「さあ、来なさいよっ」
「自分からは来ないのか。なら!」
杉山は石の能力を行使した。石から雷が放電される。なんとりえはその雷に杯を向けた。杯が雷を吸収する。そして、その中から何らかの生物が飛び出した。全身が黄金色の人間のような姿だった。
「これは『雷の精霊』よっ。その能力はこんなもの」
雷の精霊は手から電撃を放った。近くの木の枝が折られた。
「今は枝で済ませたけど、木の幹を折る力もあるわよ。それでも闘う?」
「う・・・。分かったよ」
「へえ、やめるの?やっぱりあんたって臆病者なのね」
杉山は挑発で返された。
「何だと!?」
杉山は雷の石を使用を続けた。りえに電気ショックを浴びせるかと考えた。だが、別の方向から放電が起き、雷が消滅した。
「な、何だあ!?」
「す、杉山君、りえちゃん!!」
そこには「杖」の所有者である山田かよ子が来ていた。
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