第9話 イタリカ戦 前半戦
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「…俺のひいじいさんは戦闘員だった」
「戦闘員ってあの骸骨みたいな服の奴?」
「そうだ。幼い頃、両親を亡くして孤独だった俺を元気づける為にひいじいさんは戦闘員の事をよく話してくれた。昔の戦友の話、初めて昇進した時の話、仮面ライダーとの戦いの時の話、そして話の最後に決まってこう言うんだ。
『戦闘員は雨の日も風の日も仲間達と共に戦い、強敵が立ちはだかったとしても怯まずに立ち向かう尊敬すべき立派な戦士だ』とね。
幼い頃、それを聞いてそういう大人になりたいと思った。」
千堂は沈みゆく太陽を見つめながら話す。ロウリィにはその姿がどこか悲しげに見えた。それを察した千堂はロウリィの方を向いてニカッと笑って言った。
「だからあのお姫様には俺達が『立派な戦士』であることを見せつけてショッカーとケンカするより仲良くした方がいいとわかってもらうんだ」
「気に入った!気に入ったわぁ、それ!そういうことならぜひ協力したいわぁ」
それからしばらくたって夜が更け、やがて朝日が昇った。
盗賊達の先遣隊200人は早朝の朝焼けと共に襲撃しようとイタリカの東門に向けて馬を走らせていた。
するとイタリカの東門の外に黒い軍服を着た集団が集まっているのが目に入った。
「てめぇら!何もんだ?」
「我々はショッカー!無様な敗走をしたのみならず、罪のない人々を苦しめ体制に刃向かう不穏分子と化した貴様らに慈悲はない。降伏しろ!さもなくば死あるのみ!」
「舐めやがって!クソがぁぁぁ」
怒り狂い野次を飛ばす盗賊を前にして隊員達はガイアメモリを起動して腕に浮き出た生体コネクタに挿入する。
『スイーツ!』
『バイオレンス!』
『ビースト!』
また別の兵士達はゾディアーツスイッチを押してゾディアーツに変身する。
小隊長である千堂と副隊長の加頭以外の全員が変身して横一列に並ぶ。
怒号を上げていた盗賊達は凍りついた。オ・ンドゥルゴで自分達を破った怪物達が目の前にいるからだ。
「また…あのバケモノ共だ!」
「まさか……イタリカにまで!」
「さっきまでの威勢はどうした!?バケモノの数は我々より少ない!人数で畳み掛けるのだ!」
盗賊の中の誰かがそう言うと盗賊達は血気盛んに千堂達の方に向かって走り出す。
「総員、イタリカの不穏分子を片付けるぞ……殲滅しろ!!」
千堂が命令するとドーパントやゾディアーツに変身した部下達は盗賊に攻撃を開始する。
盗賊達は一方的に数を減らしていった。
千堂の小隊員は盗賊達を馬ごと切り刻み、吹き飛ばしていく。
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