暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Saga3-Aアインハルトの苦悩〜Pain of a memory〜
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リヴィアさんのお母様であるメガーヌさん、そしてコーチ、午前の練習会には不参加のシグナム一尉とヴィータ教導官、アギトさん、リインさん、それにフォルセティさんとイクスさんとファビアさんが映し出されました。

『では、ノーヴェコーチから試合前に一言♪』

『え、あ、こほん。えー、怪我の無いように正々堂々と頑張りましょう!』

『『それでは試合開始ぃー!!』』

リインさんとアギトさんが一緒に持っている撥でコーチ達の後ろにある銅鑼を打ちました。それが合図となり、前線を押し込められないように私とリオさんは即座に前進します。

「リオさん。ザフィーラさんのお相手をお願いしていいですか?」

「はい! 任せてください!」

同じようにこちらに向かって来ている狼の姿をしたザフィーラさんと、ザフィーラさんの背に跨っているルシルさんと目が合う。

――ブルーティガー・ドルヒ――

――ハーツイーズマルチファイア――

そこにリヴィアさんとアインスさんが放った数十発という射撃魔法が、最前線の私とリオさん、ルシルさんとザフィーラさんの元に降り注いできました。2つの射撃魔法は私たちの頭上で相殺され、爆風が地上を走る私やリオさんの髪を揺らしました。

「ルシルさん! 一槍お願いいたします!」

「ああ! 来い、アインハルト・ストラトス!!」

ルシルさんは「リオの方を任せる」とザフィーラさんに言い、その背中から飛び降りました。そしてザフィーラさんはリオさんの元へと突進し、激突直前に跳躍。空中で人の姿へと変身して、落下しながらリオさんに殴りかかりました。

「そちらから誘っておいて余所見かい?」

「っ・・・!」

ハッとして視線を前に戻せば、すぐそこにまでルシルさんが接近していました。左手に携える双槍“エヴェストルム”による薙ぎ払いが繰り出され、私はグッと腰を落として回避。“エヴェストルム”は柄の左右に穂を有する槍、初撃を躱しても即座に反対側の穂による2撃目が来る。

「(その前に!)はあああああ!」

地面に両手を付いて片足を伸ばし、そのままルシルさんに足払いを仕掛けます。足払いは成功し、ルシルさんは後ろ向きに倒れこみそうになりましたが、“エヴェストルム”を地面に突き刺して支えにすることで転倒を免れました。

(こちらが体勢を立て直すまでの猶予が生まれただけで十分です!)

ルシルさんより離れ、改めて構えを取る。ルシルさんも体勢を直して私と向き合いました。ピンっと張り詰めた空気の中、私たちの周囲では戦闘音が鳴り続けています。私は息を吸い、止めた瞬間に地を蹴る。

(セインテストに、覇王の拳を届けてみせます!)

これまでに学んできた技術や、ジークリンデさん達との練習で得た経験を総動員して、完封負け
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