暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Saga3-Aアインハルトの苦悩〜Pain of a memory〜
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ましたか? ヴィヴィオさん」
「えっと、ストレッチの続きをお願い出来ますか?」
「あ、はい、そうでしたね」
2人1組で行うストレッチの最中に、八神家の皆さんがホテルアルピーノにご到着したので中断していたのでした。私はヴィヴィオさんと背中を向かい合わせて両腕を組み、ヴィヴィオさんが「いきますね!」と深くお辞儀。すると私の体が大きく反れました。次は私の番で、ヴィヴィオさんを背負うように体を曲げる。
「アインハルトさん」
「はい、なんでしょうか」
「アインハルトさんが抱えてる悩み、わたし達じゃ解決できませんか?」
2人1組でしか出来ないストレッチも終わりに差し掛かった頃、ヴィヴィオさんがそう聞いてきました。周りに居るコロナさんとリオさん、フォルセティさんとイクスさん、ルーテシアさんとリヴィアさんも、私とヴィヴィオさんの話に聞き耳を立てているようです。
「昨日、アスレチックコースのタイムアタックや午後からの水泳の時、アインハルトさんの纏ってた、その・・・拒絶というものが薄かったんですけど、今日はまた・・・」
アスレチックのタイムアタックやバトルは確かに楽しかったですし、水中トレーニングもいい具合に筋肉を鍛えられました。その時の私は悩みを忘れてしまうほどに熱中していたので、それがヴィヴィオさんの言う薄さになったのでしょう。
「よし、集合!」
ストレッチが終わり、空間モニターを睨んでいたコーチが号令をかけました。私は「ヴィヴィオさん、集合です」とコーチの元へと歩き出した。背後の気配からヴィヴィオさんが私を呼び止めようとしているのが判りますが、私は振り返ることなくコーチの前に立ちました。
「・・・はぁ」
コーチは私やヴィヴィオさん達を見て溜息を吐きました。ヴィヴィオさん達でさえ私の今の様子を察しているのですから、コーチもおそらく・・・。
「・・・今日の練習会だが、前々からチーム分けにえらく悩んだがなんとか決めた。相手はガチの戦闘特化なベルカ騎士だ。戦力が均等に分散するように気を付けたんだが、ちょっと難しくてな。だから・・・」
そこで区切ったコーチにヴィヴィオさんが「だから・・・?」と小首を傾げます。コーチがどんなことを続けるのか固唾を飲んで待ちます。
「とにかく、本物に扱かれて来い。チーム分けは以下の通り。チームナカジマ+ルーテシアとリヴィアVS八神家だ」
コーチから告げられたチーム分けの内容に私は身震いしました。守護騎士の皆さんは、クラウスの記憶の中でもその強さは圧倒的でした。八神家の皆さんと出会ってから結構経ちますが、拳を交えることはクラウスの頃からありませんでしたから、これから闘えるとなって興奮してしまう。
「ノーヴェ。ちょうストレッチするから待っててな」
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