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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Saga2セインテストと融合騎〜Memory with them〜
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「おかえり! ルシルはこっち〜!」

ヴィータやザフィーラが鍛えたアムル住民を相手に、仮想敵の役を買って出たシグナムが試合でその住民たちをボコボコにし過ぎたって話をしていると、用事が済んだみたいなルシルが入店。はやてとアイリはパアッ!と満面の笑顔をルシルに向けて、アイリが手招きした。

「ルシル君。もう用事は済んだの?」

「ああ。ちょっと知人に挨拶をな」

「「ルシル、こっちに座って!」」

シャマルの問いに答えたルシルがあたし達の席に来たんだけど、あたしとアイリの声が重なった。あたし達の隣に空いてる席にルシルを座らせたいがため。

「ちょっとアギトお姉ちゃん?」

「アイリはいつもルシルと一緒だろ? 今日くらい譲ってくれてもいいだろ」

向かい合うアイリと顔を近付けて睨み合う。ルシルと一緒に過ごせてるのは断トツでアイリだ。なら、この昼ご飯の時くらいルシルを借りてもいいじゃんか。そんなあたし達を見てルシルは「姉妹喧嘩とは珍しいな」ってあたしとアイリの頭を優しく撫でてくれた。

(初めて会った日にもこうして撫でてくれたっけ)

オーディンの記憶をルシルが持ってるって知ったその日から、オーディンと過ごした思い出ばかりが溢れてきてた。だからその思い出に浸ってしまった。その隙を突いてアイリが、「ほら、こっち!」ルシルの腕を引いて自分の隣に座らせようとした。

「あっ、こら! そんな抜け駆けみたいな真似すんな!」

「チッ」

あたしは慌ててルシルの反対側の腕に抱きついて引っ張り込む。ちくしょう、アイリのやつ、体格がはやてみたいな大人だから、子供みたいな体格のあたしの力じゃ勝てねぇ・・・。

「こら、アギトちゃん、アイリちゃん。騒がないの」

「騒ぐようならどこの席に座るか、私が決めるぞ」

シャマルとシグナムに注意されたけど、アイリがルシルの腕を離さないからあたしも離さないでいると、「んー。じゃあ、こうしよう。2人とも、まず離してくれ」ルシルがそう言った。だからあたし達は素直にルシルの腕から手を離した。

「アイリとアギトはそっち、俺はこっち。これでどうだ?」

「「・・・・」」

あたしとアイリが隣同士で、向かい側にルシルが1人で座る形になった。それでアイリと揃ってしょんぼりするんだけど、食事中にルシルがあーんしてくれたのは嬉しかった。

「ええな〜、羨ましいな〜」

はやての恨めしいそうな声は聞こえないフリした。

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