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Saga2セインテストと融合騎〜Memory with them〜
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うしてシグナム達と出逢えた。だけど、そこにはオーディンは居なかった。オーディンとエリーゼの間に生まれた子供の子孫のパーシヴァルとトリシュは居るけど、オーディン自身じゃない。シグナム達は居るけどオーディンが居ないのは寂しかった。

「それはまぁ、私たち守護騎士はオーディンさんに多大な恩があるから、オーディンさんの記憶を持ってるルシル君に対して、私にも特別な思いが生まれたわ」

「私とて、何も思わないわけではなかったぞ、アギト。我々に道具ではなく普通の家族として扱ってくれたのは、オーディンが初めてだった」

「だな。地下牢じゃなくて地上で、温かな家で、新しい服を着させてもらって、美味しいご飯をいっぱい食べさせてもらって、ふかふかなベッドで寝ることも出来て、領民たちを弟子にして騎士教室とか開いて、エリーゼとかと一緒に同じ時間を過ごせた」

シャマルもシグナムもヴィータも、あの当時のことを思い返すためか目を閉じた。アインスも「確かに、オーディン達と出逢えたことは二大幸福の1つだ」って遠い目をした。

「二大? もう1つはなんなん?」

「もちろん主はやて、あなたの元に転生できたことです」

アインスの言葉にシグナム達も頷いて同意を示した。本当にこれは奇跡だって思う。オーディンは、今の時代のあたし達を予言してたみたいに思えることが多い。いや実際、“夜天の書”の呪いを解ける主と出会えるって言ってたし、その主だったはやての故郷の料理を何百年も前のベルカ時代で作ってた。偶然と言うには一致し過ぎてる。

「嬉しい話やな〜♪ ところで、騎士教室を開いてたなんて初耳やな〜。みんな、私に気遣ってオーディンさんを主としてた頃の話、全然せえへんやんか? ならええ機会や。その話、ちょう聞かせてもらってもええか?」

シグナム達は、さっきも言ってたように今の主であるはやてを思って、オーディンとの思い出はあんまし話さない。はやてもシグナム達の気遣いを察して聞いてなかったっぽいけど、オーディンの記憶を持ってるってみんなに伝えたルシルが居る以上、もう遠慮しないみたいだ。

「んじゃあ、シグナムの失敗談からいってみっか!」

「ヴィータの失敗談でも構いませんか、我が主」

シグナムとヴィータがお互いの恥ずかしい話をしようと睨み合い。はやては手をポンと叩くと、「じゃあ2人の失敗談は順に聞こか♪」ニッコリした。こうなったら後に引けないシグナムとヴィータは、それぞれの失敗談を自分の口で話すことに。

「――ということがあり、私はよくシャマルに叱られていました」

「そうなんや〜」

「彼らは筋が良かったですから、私も自然と手加減を忘れることが多く。恥ずかしいばかりです」

「すまない、みんな。お待たせ」

「あ、ルシル君、おかえり〜!」
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