第八十四話 周泰、董卓を救うのことその六
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舞がだ。その白い壁を押した。するとだった。
壁が落ちてだ。そこからだった。地下に続く道が出たのだった。
「ここを通ってなのね」
「そうですね」
今度は舞の言葉に応える周泰だった。
「ここに入ってそうして」
「宮廷に行くのね」
「ただ、ですね」
ここでもだった。問題はあるのだった。
「道もやっぱり」
「罠だらけでしょうね」
蒼月が落ち着いて言う。
「覚悟していることですね」
「水だな」
火月が嫌そうな顔になっていた。
「その音が聞こえてくるぜ」
「泳ぎますか」
こう言うのだった。周泰は冷静にだ。
「ではここは」
「俺な。泳ぐの嫌いなんだよ」
火月は今度はうんざりとした顔で話す。
「冷たいのは苦手なんだよ」
「贅沢は言っていられませんよ」
蒼月はその弟に釘を刺す。
「私達がここで行かなければ」
「そうだよな。何にもならないからな」
「ではいいですね」
蒼月はまた弟に話した。
「行きますよ」
「仕方ねえか。それじゃあな」
火月も渋々ながら納得した。そうしてだった。
そのうえでだ。彼等はだ。
地下のその道へと入った。するとそこは。
やはり水路だった。水面が広がっている。そこにだった。
一行は入ってだ。そうして泳いでいく。だが暫く泳いでいるとだ。
下からだ。何かが来た。それは。
「おい、あれってよ」
「鰐ね」
舞がガルフォードに答える。
「これが罠だったのね」
「ったくよ、手が込んでるな」
「だから隠し通路なのよ」
「っていうかあんなのいたら誰も通れねえだと」
火月は下から来るその鰐を見て話す。
「あの猫耳将軍よく通れたな」
「実は悪運と頑丈さはかなりの人でして」
周泰が何進のことを説明する。
「宦官達の陰謀もことごとく」
「強い人なのですね」
「そうした意味では強い人です」
その通りだとだ。周泰は蒼月にも説明した。
「ですから鰐でも」
「そういうことですね」
「けれど。この鰐達は」
「ええ、速く泳いでさけましょう」
舞はそうすると話した。
「あまり大きい鰐達じゃないし」
「はい、そうですね」
周泰は舞の言葉にも応えた。
「それじゃあここは」
「急いでね」
こうしてだった。一行は忍びのその泳ぎの速さでだ。鰐達を振り切った。そうしてそのうえでだ。鰐という危険な罠も避けたのだった。
それを振り切るとだ。目の前にだ。
上にあがる階段があった。そこに足を踏み入れてであった。
先に進んでいく。それで難を避けたのだった。
その頃だ。張譲はだ。呂布と陳宮が関を開けて尚且つ連合軍に投降したうえで加わったと聞いてだ。後宮の奥深くで怒りを露わにしていた。
「何っ、豚だと!?」
「は、はい」
「董卓を豚
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