第七話 真紅のロックマン
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いていた俺を励ましてくれたり…このペンダントも…先輩には本当に感謝してる」
「まだ持っていたのか」
それはまだ今より幼かったヴァンに渡した自分のペンダントであった。
「ああ、一人でイレギュラーと戦っていた時…辛くて挫けそうになった時もこのペンダントを見て、先輩の言葉を思い出してた…俺は一人じゃない…みんながいるんだって…」
ペンダントとジルウェの言葉を支えにして戦ってきたヴァン。
モデルOの狂気に恐怖を抱きながらも自分を支えてくれた大事な物である。
「そうか…」
自分の言葉とペンダントがヴァンを支えていたことに喜びを覚えて微笑むジルウェだが、エールがヴァンに近寄る。
「そう言えばヴァン、お腹空いてない?林檎を採ってきたんだけど」
エリアAの森にある林檎の木から採ってきた林檎が置かれた皿をヴァンに渡すエール。
綺麗に剥かれている林檎を見て、ヴァンの腹の虫が鳴る。
「そう言えば、まともな物食ってなかったな…」
苦笑しながら林檎の皿を受け取る。
「近いうち、ジルウェと一緒にガーディアンベースの補給も兼ねてエリアGの街に行くつもりなの!お土産買ってくるから欲しい物とか食べたい物とかある?」
「ん?」
林檎を食べていたヴァンがエールの言葉に少し悩む。
一年前なら色々と頼むところだが、正直人里から離れて過ごしていたのもあって最近のインナーの流行には疎くなっている。
「肉まんが良いな。ほら、エリアGにある美味い中華料理店の肉まん。あの店、まだあったっけ?」
「まだあるまだある。OK、肉まんね。お腹一杯になるくらい買ってきてあげるわ………ジルウェの奢りでね」
「俺!?」
二人の会話を微笑ましく聞いていたジルウェだが、エールの発言に目を見開く。
「あ、ジルウェ。アタシは餡まんね?勿論、こし餡!粒餡は却下だから!!」
「お前もか!あそこの肉まんと餡まんは高いんだぞ!?それを腹一杯とか…」
「だってー、ジルウェがケチケチしないで新しいバイクを仕入れてくれてればイレギュラーに襲われても逃げられたし、ヴァンは行方不明になんてなってないんですけどー?」
「まあー、俺は気にしてないけど、荷物を運んでる途中でバイクが故障して目的地やインナーまでバイクを押して歩いていくことが結構あったからそこは恨んでるかなー?」
「ううっ!?分かった…分かったよ…奢ってやるよ…はあぁ…」
二人からの冷たい視線と声に深い溜め息を吐いて財布の中身を確認するジルウェ。
その姿はどこか哀愁を帯びていた。
「コホン…とにかくヴァンさん?」
「ヴァンで良いよ。年も変わらなそうだし…」
「おい!ヴァン!この方は…」
タメ口を利いているヴァ
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