第八十四話 周泰、董卓を救うのことその五
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「軍師の賈駆さんと妹さんの董白さんですね」
「その二人にも話すのだな」
半蔵がここで言う。
「そうしてだな」
「じゃあ二手に別れましょう」
舞がこう提案した。
「後宮に忍び込んで董卓さんを救い出す面々とその賈駆さん達に事情を話す面々とね」
「そうですね。まず宮廷に入るのは」
舞の話を受けてだ。周泰は話した。
「私と舞さんと影二さんで」
「拙者もか」
「はい、御願いします」
周泰はこう影二に話すのだった。
「この三人で行きましょう」
「では残る我々がだな」
半蔵が言った。
「その董卓殿の配下に事情を話すか」
「御願いします」
「けれどあれだな。正面から都に入ることは無理だな」
ガルフォードが話した。
「何か怪しい奴等がうろうろしてるな」
「あの白装束の連中をぶっ飛ばしてもいいんだけれどな」
実に火月らしい言葉ではある。
「けれどそれやったら俺達は来たってばれるからな」
「そうなったら話は終わりだからな」
「そうです。そうなってはどうしようもありません」
実際にそうだと話す蒼月だった。
「ですから表から入ることはです」
「止めるべきだよな」
「火月、特に貴方はです」
蒼月は弟を咎めにかかってきた。
「軽挙妄動は慎むことです」
「おい、俺かよ」
「そうです。くれぐれも慎重に」
また言う蒼月だった。
「だからこそここは宮廷から入り董卓殿の配下の方々に御会いしましょう」
「そうするのが一番ですね」
蒼月の言葉にだ。周泰も頷いた。
そうした話をしてだ。そのうえであった。
一行は陵墓の中に入った。そこは中々広かった。
左右の部屋は玄室の様になっており通路が続いている。そこには柱もある。
その中を通りながらだ。ガルフォードが言うのだった。
「チャイナの墓ってでかいんだな」
「そうよ。始皇帝のお墓あるじゃない」
「ああ、あれな」
ガルフォードは舞に話に応える。
「あれと一緒か」
「流石にこのお墓はあれよりもずっと小さいけれどね」
「少なくともここは陵墓ではないな」
半蔵は周囲を見回しながら述べた。
「やはり隠し通路だ」
「それを覆い隠しているのか」
影二も話す。
「陵墓ではないのか」
「そういうことか。ここは墓ではないんだな」
火月もそのことを実感した。
「それで隠し通路からだよな。宮廷に入ってくんだな」
「その通路も問題ですね」
蒼月はその通路のことも話した。
「何しろ宮廷の隠し通路です。普通に通れるものではありません」
「そうですね。様々な罠がありますね」
その通りだとだ。周泰も話す。
「例えば吊り天井とか」
「っていうとこれか?」
ここで火月が上を指差した。見ればだ。
上から天井が降りてきていた
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