第八十四話 周泰、董卓を救うのことその四
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「飲みながら待ちましょう」
「姉上、ですが」
孫権は姉をだ。心配する顔で見てこう言った。
「飲み過ぎでは?」
「そうかしら。今飲みはじめたばかりだけれど」
「最近お酒の量が過ぎます」
「気分がよくて飲んでるだけよ」
「それでもです。御気をつけ下さい」
姉をだ。真剣に気遣っての言葉だ。
「酒は薬にもなりますが毒にもなりますから」
「やれやれ。蓮華は相変わらずね」
孫策は苦笑いで応えた。
「心配性なんだから」
「姉上は飲み過ぎなのです」
「何なら蓮華もどうかしら」
そのだ。妹に逆に声をかけるのだった。
「飲むかしら」
「私一人では」
「あら、嫌なの?」
「藍里と飛翔もいますので」
彼女達もだというのだ。
「共に飲むのなら」
「そうね。じゃあ四人でね」
「一人で飲むとどうしても飲み過ぎ御身体によくありません」
ここでも姉を気遣って話すのだった。
「ですから」
「わかったわ。じゃあ貴女達もね」
こうしてだった。孫策は諸葛勤達も誘ってだ。四人で飲みはじめた。
そうしてそのうえでだ。吉報を待つのだった。
周泰達はだ。ある陵墓の前にいた。そこは土が盛り上がり下へと続く道が見られた。
その陵墓を見てだ。半蔵が言った。
「ここだな」
「そうですね。ここですね」
周泰も半蔵のその言葉に応える。一同の目は道の入り口に集中している。
「ここから秘密の抜け道を通って」
「そのうえで向かうとしよう」
「既にです」
蒼月がここでこう話す。
「関のことは都にまで伝わっているでしょう」
「董卓さんのことですね」
「はい、その張譲という者の耳にもです」
伝わっているというのだ。
「そしてそのうえで果たして真実かどうか確めるでしょう」
「あの孔明って娘の言う様にだよな」
火月が言う。
「董卓ちゃんが本当に助け出されたかどうか確めるんだな」
「人間の心理としてです」
どうなのか。蒼月は弟に話す。
「人は真実がどうなのか確めずにはいられません」
「俺達はその張譲の動きを見ていればいいんだな」
「その通りです」
蒼月もその通りだとだ。ガルフォードに話す。
「噂も流していますし」
「あの噂ね」
舞も話す。
「董卓ちゃんが妖術で豚に変えられて都に幽閉されていて」
「その術が解かれて私達に助けだされた」
周泰も話す。実はそうした風なだ。噂も流しているのだ。
「張譲は間違いなくそれに乗るでしょう」
「張譲が何処にいるのかも確めてよね」
「それはもうわかっています」
蒼月は舞にも話した。
「彼は後宮にいます」
「そこになのね」
「宦官は後宮にいるものです」
だからこそ問題なのだ。そこに入られる者は皇帝と女官の他はその宦官達しかいない。そこを隠れ
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