暁 〜小説投稿サイト〜
曇天に哭く修羅
第二部
急変
[2/2]

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話
で彼女を葬ると」


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


レックスは諦めていた。

彼の周囲に人形が現れる。

王冠の剣士。

大盾の鎧。

メイスの僧侶。

馬頭の双剣騎士。

何も持たない骸骨。

そして女剣士。

親善試合で紫闇が戦った女剣士だ。

この刺客は本当にレックスなのだと受け入れた紫闇は躊躇(ためら)わず力を使う。

《黒鋼焔》との約束を破り。


「“七門ノ一(ヴィルス=ヨグ)“」


紫闇の中で巨大な黒い門が開く。


「“混沌の解放(ナル・シュタン)“」


レックスは恐怖と緊張を見せる。


「“我は虚無の貌に名を刻む(ヴォルグン・ナル・ガシャンナ)“」


しかしレックスは動こうとしない。


「“大気よ唸れ(ヴオ・ゾルディス)“」


紫闇の外装に走るラインが赤から青へ。


「“時よ止まれ(イルイス・カルラ)“」


それは緩やかに。


「“刻む我が名は(ウルグルイ・ゼェム)“」


しかし確実に。


「“風に乗りて、歩む者(イタクァ・ザ・ウェンディゴ)“」


紫闇は止まった時の中を進む。

そして全力の右拳を顎に。



























に顎を拳右の力全てしそ─────



































「あれ?」


今レックスの顎を打ったはず。

それなのに紫闇は時間の圧縮を発動させた位置まで戻ってきている。

これは既視感(デジャブ)ではない。


「これじゃまるで……」


































者む歩、てり乗に風(ゴィデンェウ・ザ・ァクタイ)





























今度は能力が解けてしまう。


「何、だと……? 一体どうして……!?」


紫闇は堪らず声を漏らす。

困惑を隠せない。


唯一無二ノ最低ナ行為(ザ・パーフェクト・マリガン)


そう(さえ)ずるレックス。

彼の人形が紫闇に襲い掛かる。

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ