第74話
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リカの謝罪に対して静かな表情で答えたサラは真剣な表情を浮かべてリィンに訊ねた。
「ええ。それとフィー。ノーザンブリアでの戦いの時に猟兵王が少しだけ口を滑らしてわかった事なんだが……猟兵王は3年前の”リベールの異変”の件がなくても、元々機会があればフィーを”西風の旅団”から抜けさせるつもりである事を猟兵王自身が言っていた。」
「!団長が…………他にも何か言った?」
サラの問いかけに答えた後に口にしたリィンの話を聞いて驚いたフィーは複雑そうな表情をした後真剣な表情になってリィンに訊ねた。
「いや……俺が知る事ができたのはそのくらいだ。その話の”続き”はフィーが猟兵王達に届いた時にするとは言っていたが。」
「そっか……ありがと。」
「―――いい加減”本題”に移りたいから、”もう終わった話であるノーザンブリアの話”はそのくらいにして、みんな席に座ってくれないかしら?」
リィンとフィーの会話が途切れるとレンが手を叩いてアリサ達に着席を促した。
「も、”もう終わった話”って、僕達にとってはそんな簡単にすませるような話ではありませんよ……!?」
レンの言葉を聞いたエリオットは反論したが
「フウ………貴方達は仮にも”士官学生”なのだから、”今の自分達の立場”をまだ理解できないのかしら?」
「……それは一体どういう意味だ。」
エーデルガルトが呆れた表情で溜息を吐いて指摘し、エーデルガルトの指摘を聞いたユーシスは真剣な表情で問い返した。
「一応今回の作戦は名目上俺達とお前達の”共闘”って形だが、実質”紅き翼はメンフィル軍の作戦に便乗させてもらう立場”って意味だよ。」
「お前達は自分達の目的や安全の為に、レン皇女殿下にメンフィル軍の黒の工房の本拠地に対する軍事作戦の”共闘”を申し出たと聞いている。ならば、例え”共闘”という言葉を使っていようとも”どちらの立場が上”かは明白だろう。」
「それは…………」
「……ま、確かにそれに関しては反論できないね。そっちの作戦内容は知らないけど、黒の工房の本拠地に突入した際にかかる負担の比率は間違いなくそっちが圧倒的に大きいだろうね。」
クロードとドゥドゥーの指摘に反論できないラウラは複雑そうな表情で答えを濁し、フィーは静かな表情で呟き
「……ご指摘ありがとうございます。みんな、レン皇女殿下の仰る通り、着席して。」
「トワ……」
クロード達に会釈をしたトワはアリサ達に着席を促し、その様子をクロウは複雑そうな表情で見つめた後アリサ達と共に着席した。
その後アリサ達が着席すると、ブリーフィングが始まった――――――
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