第9話
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嫌だな」
変身を解き、彼等を見守るアラタにナオヤは視線を向ける。 彼の意図を察し、アラタはゆっくりと彼らに近づき、膝を傾げ、ナオヤへと視線を合わせる。
保つのも辛い朧気な身体を震わせつつも、彼は地面に転がっていたアナザーエグゼイドウォッチを拾い上げ、アラタの手へと乗せる、
「・・・・・・君、には責任も、コレから君が、歩む辛い事とか、何もかも・・・・・・押し付けちゃうかも、しれないけど。それでも、コレを、託すよ。 ・・・・・・君の、力になりたいんだ」
「・・・・・・分かった」
アラタは何も言わず頷き、彼の手ごとウォッチを両手で握りしめる。彼のピクセルがブレが強まり、崩壊が始まる。それでも、アラタはナオヤという青年の手を掴み続ける。 運命に狂わされても、誰かの笑顔を取り戻すために戦った戦士の事を、忘れない為に。
「・・・・・・あり、がとう。 君は・・・・・・その力で、誰かの明日を・・・・・・笑顔を」
ーーー未来を、守って。
そう口ずさみ、ナオヤという青年はこの世界から消滅した。
レジスタンスの面々は、青年の死を弔い。
ヒロキは彼の亡骸があった場所を必死に握りしめ。
アラタは彼から託されたモノを、噛み締めるように、力強く握りしめた。
ーーーアナザーエグゼイド、敗北。
残るアナザーライダーは・・・・・・・・・
後、18体。
ーーーー
この世界とは違う、何処かの世界。
しかし、そこは世界の原型を留めていない程に、崩壊していく。 地は抉れ、海は荒れ、火山は噴火し、台風が全てを薙ぎ払い。世界の至る所で災厄が起きる。
人々が逃げ惑う。そんな行為を嘲笑うように、ゴミ屑の様に消える。
その光景は、何時か騒がれた「世界の終焉」の顕在化。
彼、否、彼女。 宙に浮かびながらも災厄を諸共しない、男や女にも見れるその存在はその光景に対し何も思うことがないように見渡し、微笑む。
「さあ―――滅べ」
両手を広げ、そう呟くと、彼から光が放たれーーー刹那。
1つの世界は、虚空と化した。
虚空となったソコで、その存在は名を呟く。
「我はゼノ・・・・・・世界を終わらす存在なり」
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