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戦姫絶唱シンフォギア〜響き交わる伴装者〜
戦姫絶唱シンフォギアG
第2楽章〜ネフィリムの目覚め〜
第9節「新校舎と新学期」
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何処か嬉しそうに笑う翼。それを見てクリスは、わざとらしく手を振った。

「ちぇ、うまくやってらぁ」
「面目ない……気に障ったか?」
「さぁてね?」

そっぽを向くクリス。しかし、その顔は……。

「だけどあたしも──もうちょっとだけ頑張ってみようかな……」

何処か、先程よりも険しさが抜けていたような気がした。

「ふっ……そうか」

学校生活の何たるか。それをようやく見いだせそうな後輩に、翼はクスッと微笑んだ。



「翔、嬉しそうだね」
「そういうお前も、顔が綻んでるぞ?」
「お互い様だね」
「だな。そろそろ出ていって、差し入れしないと」

片や心の壁を開き、片や自ら歩み寄る意志を固めて。ようやく学校に馴染み始めた姉と姫を、教室の入口の影から見守る弟と王子であった。
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