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戦姫絶唱シンフォギア〜響き交わる伴装者〜
戦姫絶唱シンフォギアG
第2楽章〜ネフィリムの目覚め〜
第9節「新校舎と新学期」
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都内、西洋風の外観をした学校施設。
長らく廃校だったそこは現在、私立リディアン音楽院の新校舎として、賑わいを取り戻していた。

響達が通っていたかつての学び舎は、カ・ディンギルの起動に伴って破壊されてしまったのだが、その後、政府が廃校だったこの学校施設を買い取る事によって新生したのだ。

生徒数は、春の新学期と比較して6割程度にまで減少したものの、混乱は徐々に収まっており、新生活の活気すら漂わせ始めている。

また、新校舎の準備が終わるまでの期間を共学で過ごした姉妹校、アイオニアン音楽院との合併の話が持ち上がっており、主に共学期間中に付き合い始めたカップルが喜んでいるとか。

そんなリディアン新校舎の教室、一番後ろの角に位置する窓際の席にて。
響は窓から青空を見上げながら、一週間前の戦いを思い出していた。

(ガングニールのシンフォギアが2つあるんだ……だったら、戦う理由がそれぞれにあっても不思議な事じゃない……)

『わたしは、困っている皆を助けたいだけで……だから──ッ!』
『それこそが偽善ッ!』

「はぁ……」

あの後、翔くんはこう言ってくれた。

『ある人が言っていた。“人の為に善をなす者、と書いて『偽善者』だ”って。善を為そうと云う気持ちに真偽なんてあるものか。響のその気持ちに、偽りなんてないんだろう?』

……そう言われると、ちょっとだけ楽になった気がする。

けど、やっぱりあの子の言葉は、胸が痛かったなぁ……。

せめてもう一度あの子達と話せたら……。でも、二課の人達にもまだ行方は分からないみたいだし──

「……びき……ひび……ったら……」

わたしが戦う理由……自分の胸に、嘘なんてついてないのに──

「立花さん、何か悩み事でもあるのかしら?」
「はい……とっても大事な──」
「秋ですものね。立花さんにとって、きっといろいろ思うところがあるんでしょう。例えば、わたしの授業よりも大事な──」
「──あ、あれっ?」

気が付けば、目の前に先生が立っていた。
それも、メチャクチャ怖い顔で……。

「……新校舎に移転して、三日後に学祭も控えて……誰も皆、新しい環境で新しい生活を送っているというのに、あなたと来たら相も変わらずいつもいつも! いつもいつもいつもいつもいつもいつも──ッ!」

やっば〜……先生凄く怒ってる!?

えっと、なんとかしなきゃ! ええっと……!

「で、でも先生ッ! こんなわたしですが、変わらないでいてほしいと言ってくれる心強い友達も案外居てくれたりするわけでして──」
「とぅああちばなさぁぁんッ!!」
「ひいぃッ!」

この後、しこたま怒られちゃった上に、課題を増やされちゃって翔くんに手伝ってもらう事になったのは、本当に申
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