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レーヴァティン
第百五十話 北進その七

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「今からな」
「相当堅固な要塞だが」
「けれどだろ」
「ああ、俺達の軍勢の大砲の数は違う」
「空船や艦艇の数もな」
 こうしたものも大砲を多く搭載している。
「そして術もな」
「使える者が多いな」
「だからだ」
 それでとだ、正は話した。
「この度はな」
「その大砲と術をな」
「総動員してか」
「それこそ要塞を破壊し尽くすつもりでな」
「攻撃を仕掛けるか」
「要塞は純粋な軍事施設だったな」
 ビザンチウムの北にあるそれはとだ、久志は地図を見つつ確認した。そこには確かに市民達の居住区はない。
「そうだよな」
「うん、商人や娼婦は出入りしていても」
 それでともだ、淳二が話した。
「それでもね」
「一般市民はいないな」
「そうした場所だよ」
「ならいいさ、一般市民は攻撃しないがな」 
 それでもとだ、久志は淳二の言葉を受けて決意した声で述べた。
「しかしな」
「相手が軍隊ならね」
「もう遠慮なくな」
「攻撃を加えるね」
「軍同士の戦はな」 
 それならというのだ。
「もうな」
「それこそだね」
「一切手を抜かないでな」
「戦って」
「勝つな、だからな」
「今からだね」
「移動要塞の方に火力を集中させるな、集中させられるだけな」
 久志は移動要塞の方の地図を今も見ている、そのうえでさらに言うのだった。もうそこには千十があった。
「そうさせてな」
「そしてだね」
「もう要塞を完全に破壊してでもな」
「攻略して」
「そこからな」
 久志hさらに言った。
「街も攻めていくな」
「この街の北岸が街の唯一の弱点ね」
 留奈は地図に描かれている高度も見た、見れば要塞の部分は小高い丘になっていてそこから湖峡になっている。
「ここを手に入れられると」
「湖峡を渡られるしな」
「ここから街を攻略も出来るわ」
「だから要塞を築いたんだな」
「街の出城としてね」
「そういうことだな、そしてその要塞は」
 まさにとだ、久志はさらに言った。
「普通にかなり堅固だな」
「街も難航不落だけれど」
「この要塞もな」
「相当なものよ、けれど面積の関係でね」
「堅固であってもな」
「流石に街程ではないわ」
「だから火力を集中させればな」 
 今帝国軍が持っている火力を全て合わせてもビザンチウムを攻略出来るかどうかはわからない、堅固であるだけでなく巨大だからだ。
 だが、だ。街よりも遥かに面積が狭い要塞ならというのだ。
「攻め落とせるな」
「だからよね」
「まずはここを攻略だな」
「完全に破壊してでも」
「やってやるな」
 こう言ってであった。
 久志はすぐに大砲や術者、艦艇に空船を要塞の方に集中させた。そしてだった。
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