第四話 運命
[4/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ると、雷撃をエールに落とす。
「う…あ…!」
ジルウェから受けたダメージと先程の跳ね返されたチャージバスターのダメージもあって変身が解除され、力なく倒れる。
「パンドラ、パスコードのデータだけは吸い出しておけ」
「…分かった…」
パンドラの頭部パーツが射出され、モデルXとモデルZのデータを吸い出していく。
「拍子抜けだな、後始末はどうする?」
「イレギュラー共に彼らを始末させたら、後はいつもと同じだ。街を襲うイレギュラーと、街を守って戦う我が社の警備隊…人々にはいつもの風景にしか見えんさ。この国にはもう少し平和な日常を演じていてもらおう。いずれは我がライブメタル…モデルVの生け贄となってもらうがね…」
「な…何ですって…!?」
セルパンの言葉に目を見開くエールだが、パンドラのパーツが離れていく。
「…パスコードのデータ……吸い出し…終わったわ……」
「フッフッフッ…これで全てのパスコードは揃った…行くぞ。プロジェクト・ヘヴンを次の段階に移す…む?」
倒れているエールとジルウェの上を通るように巨大な光弾がセルパンに迫る。
「せやあっ!!」
プロメテが間に入り、先程よりも勢い良く振るった鎌で両断した。
「……くそ、防がれたか…」
エールとジルウェを守るように立ち塞がったのは、以前エールをイレギュラーから助けた真紅のアーマーと腰まで伸びている金髪が特徴の少年であった。
「何者だ?」
今まで余裕の表情を浮かべていたセルパンに初めて警戒の色が浮かんだ。
「…プロメテ…ライブメタルの反応…でも、あの女の作ったライブメタルとも…モデルVとも…違う…」
「俺達も知らない…未知のロックマン…見た目は赤のロックマンに近いが…お前、何者だ?」
「……ライブメタルで変身出来る奴をロックマンって言うんだったな?俺は…ライブメタル・モデルOのロックマンだ…」
少年の言葉にセルパンは自身のライブメタルに関する記憶を思い起こした。
「モデルO…私が知る限りではライブメタルにそのような物はない……恐らくそれは偶発的に出来た代物と言ったところか…つまり君はこのゲームの想定外のロックマンと言うことだな」
「そんなことはどうでもいい、さっきの話は本当なんだな?お前が…イレギュラーを操って、この街の人達を襲わせていたんだな…?」
「その通りだ、私の計画に必要な犠牲になってもらった」
「貴様…!」
少年の表情が怒りと憎しみに染まり、殺気が溢れ出す。
「ほう…」
「…………」
今までつまらなそうな表情を浮かべていた二人が初めて関心を向けた。
少年の殺気は戦い始めの者やそこらの者が簡単に出せるような物ではなかったからだ。
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ