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おぢばにおかえり
第五十八話 入学前のその九

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 それで街の図書館に行って少し薬物の本を読んでみますと。
 物凄く怖かったです、それで夜にまたお母さんに言いました。
「あの、今日は図書館に行って」
「そういえばちょっと外出してたわね」
「それで麻薬中毒とか症状の本読んだけれど」
「怖いでしょ」
「物凄くね」
 読んでいて戦慄を感じた程です。
「そこまでね」
「それが麻薬よ」
「あらためて読んでも怖いわね」
 これが私の本音でした。
「何であんなものに手を出すかわからないわ」
「千里がそう思うのも当然だけれど」
「中毒症状とか禁断症状怖いわね」
 もう地獄です、地獄極楽はこの世にあるとおみちにもありますけれどまさにその通りだと思いました。
「あんな目に遭うなら」
「最初からよね」
「しないわ」
 絶対にとです、私は心に誓いつつお母さんに答えました。
「何があっても」
「そうしなさい、そしてね」
「麻薬で苦しんでる人はね」
「お助けするのよ」
「わかったわ、あらためてね」
 このこともわかりました。
「本当に怖かったから」
「そうよ、他にもお助けしないといけないことは多いけれどね」
「一杯あるわね」
「社会の問題があればね」
 もう何かとあります、世の中何かと大変なのも事実です。
「その都度よ」
「それが全部よね」
「お助けしないといけないことよ」
「そう考えると大変ね」
 お助けもです。
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