第三話 ガーディアンベース
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ですから……そこでガーディアンはイレギュラー発生の原因を調べ続けてきました。そして…調査の途中、私達はある科学者の研究所を見つけたのです」
「ある科学者…?」
エールが不思議そうに首を傾げるが、続きを話そうとしたプレリーの表情が曇る。
「…調査中に行方不明になった…初代の司令官………私の…お姉ちゃんです…」
「…そ…そうだったんだ…」
初代司令官が行方不明になったからプレリーが後を継いだということなのだろう。
「で、その研究所で見つかったライブメタルを俺達が運んだってわけだ。」
そしてあの時にイレギュラーの襲撃を受けて現在に至るということだ。
「遥か昔…人間と機械のために戦い、世界を救った伝説の英雄達…その魂を宿す、意思を持った金属…それがライブメタルなのです。そこに記録されているデータから、イレギュラー発生の原因が分かるかもしれません。トランスサーバーの部屋の隣にフルーブのラボがありますので…彼にライブメタルのデータを渡してあげて下さい、私はここで、エールさんとジルウェさんが拾ってきたチップとメモリの解析をしています」
ジルウェが先に出て、エールが慌てて追い掛ける。
二人がブリッジを出たのを確認すると、解析を始めた。
最初は謎の人物によって破壊されたイレギュラーのメモリからだ。
「(それにしてもジルウェさんがモデルZに選ばれたようにエールもモデルXに選ばれるなんて…運命的な物を感じるわね…)」
モデルZとモデルXのことを多少知っている者からすれば何らかの縁を感じずにはいられない。
メモリの解析は難しいものではなく、ただ破壊される直前の映像を映すだけなので大した手間ではなかったが…内容がプレリーを驚愕させるものであった。
司令官としてある程度の胆力は身につけているつもりだったが、この内容はそれを容易く上回る。
破壊される寸前で映っていたのは紅だった。
炎に照らされる紅いアーマー、たなびく黄金の髪、そして見覚えのある二つの装備。
「嘘…そんな…」
信じられないと言う表情を浮かべるプレリー。
彼女の遠い遠い記憶を刺激する姿に一瞬、歓喜の色が宿るものの、モニターに映った顔を見て悲しみへと変わる。
「あの人じゃなかった…」
あの人がいなくなってからもう、長い時が過ぎたのだ。
最早生存は絶望的でプレリー自身ですら諦めたはずなのに、一瞬だけ沸き上がった希望に、自分はまだ心の中で諦めていなかったことが分かって苦笑した。
しかし、ならばモニターに映る彼は何者なのか。
「未知のエネルギー反応の正体は彼で間違いなさそうね…エールとジルウェさんを助けて、イレギュラーのみを狙う…」
モニターに映る彼は自分達の敵か味方なのか…現状
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