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戦姫絶唱シンフォギア〜響き交わる伴装者〜
戦姫絶唱シンフォギアG
第1楽章〜黒の装者達〜
第1節「不穏な足音」
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博士の言葉に、クリスが足を止める。

「そいつは……ソロモンの杖は、簡単に扱っていいモンじゃねぇよ」
「クリスちゃん……」
「もっとも、あたしにとやかく言う資格はねぇがな……」

フィーネに騙されていたとはいえ、基底状態にあったソロモンの杖を起動させたのは、他でもないクリス自身だ。

負い目を感じて俯くクリスの手を、響はそっと握った。

「ッ!?ばっ、お前こんな時に……」
「大丈夫だよ、クリスちゃん」
「ッ……お前ホントのバカッ!」
「相変わらず素直じゃないな、雪音は」

頬を染めながらぷいっとそっぽを向くクリスの姿に、翔は肩を竦めた。

「はい、はい……。了解しました。迎え撃ちます」

友里は通信を終えると、端末を胸ポケットに仕舞い、代わりに取りだした拳銃を握った。

「出番なんだよね?」

そこへ、前方車両の方からやって来た少年が声をかける。

「純、行けるな?」
「勿論だよ。アキレウスも準備万端さ」

純は、その身に着込んだプロテクターの胸元をコツンと叩いてみせた。

「行くぞ、皆ッ!」

翔の掛け声とともに、クリスはギアペンダントを握り、純は左腕のギアブレスに指を添える。

そして響は翔と共に、胸の前で手を組んだ。

「──Toryufrce Ikuyumiya haiya torn──」
「──Balwisyall Nescell gungnir tron──」
「──Killter Ichaival tron──」
「転調・コード“アキレウス”ッ!」

次の瞬間、四人の姿が変わっていく。

光が弾けると共に、一瞬で衣服はそれぞれのパーソナルカラーに黒が入ったインナーへと変わる。

純のものだけは、既に装着済みのプロテクターの形状が変化し、インナーが色付いていくというプロセスであったが、基本的には近いものだ。

エネルギーがプロテクター状に固着し、インナーの上から重なって行くと、やがてそれらはノイズに対抗する唯一の装備へと姿を変えた。

FG式回天特機装束、シンフォギア。
及び、そのプロトタイプであるRN式だ。

最後にヘッドホン型のヘッドギアが装着され、四人の変身が完了した。

「うわああああああッ!?」

と、ここで狙いすましたようにフライトノイズが天井へと突き刺さり、ウェル博士は腰を抜かして悲鳴を上げる。

四人は突き刺さったノイズを殴りながら、天井を突き破り、列車の屋根へと降り立った。

「群れスズメどもがうじゃうじゃと……」
「どんな敵がどれだけ来ようと、今日まで特訓してきたあのコンビネーションがあればッ!」
「響、あれはまだ未完成だ。実戦でいきなり実践出来るものではないぞ」
「うんッ!とっておきたい、とっておきだ
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