暁 〜小説投稿サイト〜
ヘタリア大帝国
TURN40 雨の少女その九
[1/2]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
「ベトナムさんが独立したいのは知っているからな」
「だからですね」
「ああ、会ってそうしてな」
 それでだというのだ。
「一気にな」
「詳しいことを聞こう」
「それでは」
「そういえばベトナムには変わった提督がいるそうだな」
 東郷は既にそのことを聞いていた。
「そのことも聞けるか」
「そうですね。敵を知り己を知らばですからね」
「少し聞きたい。それではな」
「はい、今から会見の場を持ちましょう」
 二人でそのことを話してそうしてだった。
 東郷と秋山はベトナムと長門において会った。そこでだ。
 ベトナムはすぐにだ。二人にこう言った。
「私は独立したいのだ」
「そしてその為にか」
「太平洋軍に勝って欲しいのですね」
「そのうえで太平洋経済圏に入りたい」 
 ベトナムはこのことも話した。
「是非共な。返答は」
「歓迎する」
 東郷は微笑んでベトナムに即答で返した。
「是非共な。しかしだ」
「しかしだな」
「そうなる為にはだ」
「勝たなければならないな」
「この戦いではそうだ」 
 勝ってこそだというのだ。
「勝たなければ何にもならない状況だ」
「その通りだ。そしてだ」
「そしてか」
「私は君達が勝利を収める為にここに来た」
 そうだというのだ。
「だからこそ来たのだ」
「そしてその策は」
「今のエイリス軍には一人の提督がいる」
 ベトナムは強い声で述べた。
「フェム=ペコというのだがな」
「貴国の娘だな」
「知っているか」
「噂には聞いている」
 東郷はこうべトナムに答えた。
「何処でも雨を降らす娘だったな」
「そうだ。それによって敵味方双方の攻撃力を半減させる」
「そうか。面白い能力だな」
「面白いか」
「こちらも相手もそうならな」
「やり様があるというのか」
「戦術次第でな。そうなると思うが」
 ここで悲観的にならずやり方を考えて答えを出すのが東郷だった。ここに彼の長所、海軍長官として最適なものがあるのだ。
「違うか」
「いや、その通りだ」
 ベトナムもそうだと認める。
「しかしよくすぐにそうしたことがわかったな」
「何となくだがな。とにかくだ」
「その娘のことはわかったのか」
「わかった。ではな」
 それではだというのだ。
「フェムのことは大丈夫か」
「おそらくだが」
 ここでだ。こう言った東郷だった。
「その娘はネルソン提督と共に来るな」
「あの騎士提督とか」
「あの提督の艦隊は盾を持っている」
 バリア艦という盾をだというのだ。
「そこにその娘の雨が加わればどうなる」
「そう簡単には倒されないな」
「それが問題だ」
「言っておくがネルソン提督が直接率いる艦隊の力はかなりのものだ」
 ベトナムはこのことを忠告した
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ