鎹
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付けるビアンカ。
「そうよリュカ!先程は妙なやり取りをしてたでしょ!?それの説明を!」
「いやぁ…別に大したことではないから…説明する事も…」
「リュカ!女王様は知る権利があるのよ!」
皆の視線がリュカに集中する…
《何度体験しても居心地が悪いなぁ…本人より先に分かっちゃうってのも問題だよなぁ…》
「はぁ…」
リュカは大きく息を吐き、真面目な表情に切り替えレイチェルに向き直る!
「レイチェル…お願いだから落ち着いて聞いて欲しい」
レイチェルは黙って頷く…リュカの瞳を真っ直ぐ見ながら。
「…僕には特殊な特技があるんだ。…それはね…妊娠してる女性に触れると、その人の中にある新たなる生命の暖かみを感じる事が出来るんだ!」
…………………………
誰も何も言わない…
皆、理解出来てない様だ………リュカファミリー以外。
「はぁ…今一意味が分からないんですけど…本人が気付いてなくても、リュカには分かっちゃうって事?」
「う〜ん…ま、そう言う事だ「あ!ま、まさか…リュカさん…」
やっと思考が纏まったアルルが、リュカの台詞を遮り驚き叫ぶ!
「アルル…」
ティミーが静がにアルルの名を呼び、目で答えを告げる。
「さ、最悪な男ね…」
謁見の間でのティミーと同じように、アルルも頭を抱えて俯いている。
「え!え!?な、何?何なの!?…ねぇリュカ…もうちょっと分かりやすく説明してくれない?」
「うん。つまりねレイチェル…君のお腹には子供が居る。…やぁ、めでたいね!父親はさっきの大臣のオッサンって事で…」
リュカが最大限明るい口調で結論を告げる。
しかし後半の台詞と相まって、軽薄にしか聞こえない。
そんなリュカをアルルが白い目で睨む…
アルルだけではない…ビアンカもティミーも…カンダタですら…
誰もが呆れて何も言わない中、マリーが瞳を輝かせ喜びだした!
「きゃー!私に弟妹が出来るのですね!私がお姉様になるのですね!!」
それを見たレイチェルも一緒になって騒ぎ出した!
「そうよ、マリーちゃん!私、ママになるのよ!!リュカの子のママになるのよー!」
レイチェルとマリーは抱き合い、ダンスを踊るかの様に舞っている。
しかしアルル達は対照的に暗い面持ちでリュカを睨んでいる。
「どうすんねんリュカはん!」
「え?どうするって?」
「リュカさんは元の世界に帰るんでしょ!それなのにこの世界で子供作ってどうするんですか!?」
正直エコナとハツキも、今のレイチェルの立場になろうと画策していたのに、先を越された為リュカにきつく当たっている。
「………どうしよっかねぇ…困ったねぇ…」
まるで他人事の様な口調で話すリュカ…
(バン!!)
リュカの態度に見かねたティミーが、勢い良くテーブルを叩き立ち上がり、レイ
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